[見どころ!]アレハンドロ・サンティアゴ vs.中谷潤人

2月24日(土)両国国技館
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
王者アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)
vs.
挑戦者・中谷潤人(MT)


サンティアゴ=1996年2月7日、メキシコ出身の28歳。右ボクサーファイター型。戦績:36戦28勝(14KO)3敗5分。

中谷=1998年1月2日、三重県出身の26歳。左ボクサーファイター型。戦績:26戦全勝(19KO)。


3階級制覇狙う中谷
攻撃的アウトボクシングが有効か

 フライ級とスーパーフライ級を制した実績を持つ長身サウスポーの中谷が3階級制覇を狙ってサンティアゴに挑む。海外のスポーツブックが5対1というオッズを出しているように中谷有利は不動といえるが、サンティアゴを甘く見ることは危険だ。

 中谷は172㎝の長身で、左構えから右ジャブ、角度とタイミング、軌道の異なる左ストレートを長中短と打ち分ける多彩さがあり、それぞれのパンチの破壊力もある。接近戦ではアッパーも打てる。減量幅が多少減ることで自身のパフォーマンスが上がる期待は持てるが、一方で相手のパワーや耐久力も上がるため、プラス効果だけを望むわけにはいくまい。

 サンティアゴは159㎝とバンタム級にしては小柄だが、その分、耐久力に優れており、昨年7月の戴冠試合ではノニト・ドネア(フィリピン)が最も得意とする左フックを浴びても耐えてみせた。基本的に相手にプレッシャーをかけることが多く、懐に潜っては出て、出ては潜ってを繰り返し、好機には執拗な連打を繰り出す。長身サウスポーとの対戦にも慣れており、中谷に関しても「私の得意とする体形の選手」と自信をのぞかせている。

 中谷はアウトボクシングをベースに戦い方を組み立てるものと思われるが、相手を呼び込むのではなく突き放す戦い方を選択するのではないだろうか。そのうえで多彩な左を繰り出せる展開に持ち込めれば3階級制覇が見えてくる。タフでスタミナ豊富なサンティアゴが相手だけに最後まで気の抜けない戦いになりそうだ。(原功)

東日本ボクシング協会

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