[見どころ!]井上拓真 vs.ジェルウィン・アンカハス

2月24日(土)両国国技館
WBA世界バンタム級タイトルマッチ
王者・井上拓真(大橋)
vs.
挑戦者7位 ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)


井上=1995年12月26日、神奈川県出身の28歳。右ボクサーファイター型。戦績:19戦18勝(4KO)1敗。

アンカハス=1992年1月1日、フィリピン出身の32歳。左ボクサーファイター型。戦績:39戦34勝(23KO)3敗2分。

真価が問われる井上
接戦のまま終盤勝負か

 昨年4月、リボリオ・ソリス(ベネズエラ)との決定戦を制し、兄・井上尚弥が返上して空位になっていた王座のひとつ、WBAのベルトを獲得した井上拓真の初防衛戦。スーパーフライ級でIBF王座を9度防衛したサウスポーの強打者、アンカハスの挑戦を受ける。

 井上は2018年12月から2019年11月にかけてWBC暫定王座を保持していた実績を持つが、サウスポーのノルディーヌ・ウバーリ(フランス)に12回判定負けを喫して陥落。サウスポーとの相性は必ずしもいいとはいえないが、再起第2戦では左構えの和氣慎吾(FLARE山上)に大差をつけて勝つなど苦手意識はない。本人も「以前よりも自分の思ったように動けるので問題ない」と自信をみせる。

 アンカハスは2016年9月に獲得したIBF世界スーパーフライ級王座を2022年2月にフェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)に敗れて失い、再戦でも大差の判定で敗れた。敗因のひとつに減量苦があったことは否めず、それを機にバンタム級に転向。再起戦では6連敗中のコロンビアの選手に5回TKO勝ちを収めている。ちなみに、この試合の体重は55.2㎏だった。

 サウスポーのアンカハスが正面からプレッシャーをかけ、井上が前後左右に動きながら機を見て迎え撃つ展開が予想される。井上はアンカハスの強打に十分に注意しながらサイドに出て角度をつけて出入りしたいところだ。打って離れ、離れて打ってとテンポよく戦えればポイントをピックアップしていくことができるものと思われる。総合力に大きな差がないだけに勝負は終盤までもつれそうだ。(原功)

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