[見どころ!]富施郁哉 vs. 杉本太一

4月2日(火) 後楽園ホール

日本バンタム級王座決定戦

1位・富施郁哉(ワタナベ)
vs.
2位・杉本太一(勝輝)

富施=1998年7月10日、茨城県出身の25歳。左ボクサーファイター型。戦績:16戦13勝(2KO)3敗。

杉本=1998年5月31日、大阪府出身の25歳。右ボクサーファイター型。戦績:14戦10勝(1KO)1敗3分。

総合力で勝る富施
かき回して勝機を探りたい杉本

 堤聖也(角海老宝石)が返上して空位になった日本バンタム級王座を1位の富施と2位の杉本が争う。長身サウスポーの富施、好戦的な杉本。序盤から距離を巡る激しい攻防が見られそうだ。

 富施はアマチュアで22戦(17勝5敗)を経験後、2017年1月にプロデビュー。足と右ジャブで距離とタイミングを計るアウトボクシングをベースに戦い、2021年10月には日本ユース王座を獲得した。翌2022年5月にはオーストラリアに遠征し、売り出し中だったサム・グッドマン(オーストラリア=現IBF、WBO世界スーパーバンタム級1位)と対戦。富施は10回判定で敗れはしたものの3回には鮮やかな左ストレートのカウンターでグッドマンを後方に弾き飛ばすダウンを奪っている。その後、昨年5月に増田陸(帝拳)に7回TKOで敗れたが、12月に再起している。

 杉本は2017年12月に4回判定勝ちでプロデビューし、引き分けを挟んで6連勝後に4回TKO負けを喫した。その後は引き分けを挟んで4連勝と調子を上げてきている。左右に動きながらタイミングと距離を探り、機を見て飛び込んで右フックを強振することが多い。

今回が初10回戦となるが、過去3度の8回戦はすべて競ったままフルに戦い切っておりスタミナは問題なさそうだ。むしろサウスポーとの対戦が4回戦時代以来、8戦ぶりになる点の方が気になる。

 体格や経験に加え技術力で勝る富施が右ジャブで牽制し、杉本が前後左右に揺さぶりをかけながら飛び込む機会をうかがう展開になりそうだ。序盤で主導権を握りたい杉本は思い切って仕掛けて出ることができるか。(原功)

東日本ボクシング協会

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