[見どころ！] 竹迫司登 vs 国本陸

11月7日（土）後楽園ホール

日本ミドル級タイトルマッチ

王者・竹迫司登（ワールドスポーツ） vs 1位・国本陸（六島）

竹迫＝1991年7月15日、大阪府出身の29歳。ワールドスポーツジム所属。右ボクサーファイター型。戦績：13戦12勝（11KO）1分。

国本＝1997年5月22日、大阪府出身の23歳。六島ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績：4戦全勝（2KO）。

王者有利は不動、乱戦に持ち込みたい国本

　日本ミドル級王座を3度防衛中の竹迫が、4戦全勝（2KO）の新鋭、国本の挑戦を受ける。竹迫は東洋太平洋王座も保持しているが、今回は日本王座だけがかけられる。この試合は一度は5月2日に決まりかけたが、コロナ禍のため先延ばしになった経緯がある。この半年がどちらにプラス効果をもたらすのだろうか。

　竹迫はアマチュアを経て2015年7月にプロデビュー。8戦目で日本王座を獲得するなど10連続KO勝ちをマークして期待と注目を集めた。11戦目で加藤収二（中野サイトウ）と不本意な引き分けを経験したが、その加藤との再戦では8回終了TKO勝ちでけりをつけている。今年1月、東洋太平王者の細川チャーリー忍（金子）に大差の判定勝ちを収め、2冠王者になった。今回が日本王座の4度目の防衛戦となる。

　挑戦者の国本はアマチュアで19戦（12勝7敗）を経験後、2018年8月に6回判定勝ちでプロデビュー。その年、9月（6回判定勝ち）と12月（1回TKO勝ち）を収め、翌2019年4月に日本ランカーの福本祥馬（角海老宝石）を6回KOで破ってランク入りを果たした。その後、コロナ禍によってリングに上がる機会がなかったため、これまでのプロ活動は実質8ヵ月ということになる。

　ともに体力とパンチ力には自信を持っているが、そのお膳立てが左ジャブである点も共通している。まずはリードパンチの突き合いに注目したい。経験値をはじめ個々の戦力で勝ると思われる竹迫有利は絶対的なものといえるが、国本が終盤勝負を意識せずに序盤から思い切った攻撃を仕掛けて出ると乱戦になる可能性も。（原功）