[見どころ!] 福永亮次 vs 中川健太

12月14日(月) 後楽園ホール

東洋太平洋(王座決定戦)・日本・WBOアジアパシフィック 

スーパーフライ級タイトルマッチ


WBOアジアパシフィック王者・福永亮次(角海老宝石) vs 日本王者・中川健太(三迫)


福永=1986年8月30日、大阪府出身の34歳。左ボクサーファイター型。戦績:16戦12勝(12KO)4敗。

中川=1985年8月7日、東京都出身の35歳。左ボクサーファイター型。戦績:23戦19勝(12KO)3敗1分。



高いKO率を誇る王者同士の対決

勝者が3王座総取り


 今年2月にスーパーフライ級のWBOアジアパシフィック王座を獲得した34歳の福永と、昨年12月に日本王座返り咲きを果たした35歳の中川が、互いの王座をかけて拳を交える。空位になっている東洋太平洋王座を含め勝者が三本のベルトを総取りというサウスポー同士の一戦だ。

 福永は勝利のすべてがKO(TKO)であることでも分かるように攻撃力のあるサウスポーで、全体的な運動量と手数も多い。劣勢のなかでも諦めずに食らいつくハートの強さも感じられる選手だ。戴冠を果たした今年2月のフロイラン・サルダール(フィリピン)戦では、世界挑戦経験者に前半でリードを許したが中盤からペースアップ。7回にダウンを奪ったあと連打でレフェリー・ストップに持ち込んでいる。

 一方の中川は4年前に日本王座を獲得したが、このときは初防衛戦で船井龍一(ワタナベ)に7回KO負け、在位は5ヵ月に終わった。これがキャリア唯一のKO負けで、以後は6連勝(3KO)と好調を維持している。1年前、世界ランカーの奥本貴之(グリーンツダ)を破って2度目の日本王座を獲得し、今年7月にはユータ松尾(ワールドスポーツ)を9回負傷判定で下して初防衛に成功。中川も19勝のうち12KOと高いKO率を残しているが、こちらは足と右ジャブで間合いをとりながら切り札の左ストレートを打ち込む攻撃パターンが多い。

 サウスポーの強打者同士のカードだが、攻撃型の福永がプレッシャーをかけ、距離を保ちたい中川が足と右ジャブを多用しながら迎え撃つ展開になりそうだ。体力を生かした連打型の福永が中近距離の戦いに引きずり込むのか、それとも中川が長距離をベースにした戦いに持ち込むのか。総合力に差がないだけに、両陣営の練る作戦、リング上での戦術にも要注目だ。(原功)

東日本ボクシング協会

東日本ボクシング協会公式ホームページです。