[見どころ!] 長濱陸 vs 豊嶋亮太

1月16日(土)後楽園ホール

東洋太平洋ウェルター級タイトルマッチ

チャンピオン・長濱陸(角海老宝石)vs挑戦者・豊嶋亮太(帝拳)



長濱=1991年10月7日、沖縄県出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:15戦12勝(4KO)2敗1分。

豊嶋=1995年12月27日、福岡県出身の25歳。右ボクサーファイター型。戦績:15戦12勝(8KO)2敗1分。



実力伯仲の好調同士の一戦は終盤勝負か


 昨年2月に空位の東洋太平洋王座を獲得した長濱が、同じ上り調子の豊嶋の挑戦を受ける。体力のある王者とテンポよく攻める挑戦者。総合力は伯仲しており、接戦が予想される。

 長濱はアマチュアで18戦(11勝3KO7敗)を経験後、2015年6月に白井具志堅ジムからミドル級でプロデビュー。1年後にスーパーウェルター級に下げ、2017年8月には井上岳志(ワールドスポーツ)の持つ日本王座に挑んだが、8回TKO負けで初の挫折を味わうことになった。翌年にはさらに1階級軽いウェルター級に転向して永野祐樹(帝拳)とのランカー対決に臨んだが、サウスポーの左を再三直撃されて5回TKOで敗れた。ジム移籍が転機になったのか、その後は前評判の高かった11戦全勝のクドゥラ金子(本多)を破って戴冠を果たすなど4連勝を収めている。このところ総合的な戦力のアップが顕著で、長濱自身も自信を深めているものと思われる。

 挑戦者の豊嶋は2014年11月にプロデビューし、奇しくも長濱と同じ15戦12勝2敗1分の戦績を残している。異なるのはKOの数で、王者の4に対し豊嶋は2倍の8KOを収めている。敗北はいずれも海藤正晴(シュウ)戦で4回判定、6回判定を落としたものだ。豊嶋はデビュー戦から一貫してウェルター級で戦ってきており、今回の王座初挑戦試合が1年4ヵ月ぶりのリングとなるが、体重調整は心得たものと思われる。2018年以降は5連勝(3KO)とこちらも好調を維持している。全体的な攻撃のテンポが速くなり、以前よりも連打の回転力が増した印象だ。

 左ジャブを突きながら二の矢、三の矢に繋げる機会をうかがうであろう長濱に対し、豊嶋は中近距離での戦いに持ち込んで連打を叩き込むチャンスをつくりたいところ。まずは序盤の主導権争いに注目したいが、どちらかが簡単にペースを握るような展開にはならないだろう。競った状態のまま勝負は中盤から終盤までもつれる可能性が高そうだ。(原功)

東日本ボクシング協会

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