[見どころ] 清水聡 vs.森武蔵

5月21日(金)後楽園ホール

東洋太平洋、WBOアジアパシフィック フェザー級王座統一戦>

東洋太平洋王者・清水聡(大橋)

vs.

WBOアジアパシフィック王者・森武蔵(薬師寺)


清水=1986年3月13日、岡山県出身の35歳。左ボクサー型。戦績:10戦9勝(9KO)1敗。

森 =1999年11月27日、熊本県出身の21歳。左ボクサーファイター型。戦績:12戦全勝(7KO)。


経験値の高い清水 21歳の若武者・森

序盤から白熱した攻防か


 フェザー級の東洋太平洋王座を5度防衛中の清水と、WBOアジアパシフィック王座を3度守ってきた森が、互いのベルトをかけて戦う。2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得するなどアマチュア時代を含めて高い経験値を持つ清水か、それとも順調に成長曲線を描いてきた21歳の森か。注目度の高いサウスポーの世界ランカー対決だ。

 清水は銅メダルを獲得した4年後に30歳でプロに転向。遅いデビューをカバーするかのように4戦目で東洋太平洋フェザー級王座を獲得し、4度のKO防衛を重ねて世界ランク入りも果たした。しかし、2年前、1階級上のWBOアジアパシフィック王者、ジョー・ノイナイ(フィリピン)に挑戦したものの6回TKO負け、急停止を強いられた。昨年7月、7回TKO勝ちで再起を果たすとともに東洋太平洋王座のV5に成功している。現在はWBC15位にランクされている。

 一方の森は元世界バンタム級王者の薬師寺保栄氏が手塩にかけて育ててきたホープで、ここまでは順調に出世の階段を上っているといっていい。2018年11月に獲得したWBOアジアパシフィック王座は3度防衛中で、最近は長丁場の戦いにも慣れてきた印象だ。直近の試合では21勝のうち19KOという危険な強打者、溜田剛士(大橋)を11回でストップし、成長ぶりを見せつけている。現在、WBO4位に名を連ねている。

 ともにサウスポーだが、179センチと長身の清水がアップライトなのに対し、170センチの森は上体を丸めて構えるため、両者が対峙した際の身長差は実質15センチ程度になるものと思われる。これがどちらにプラス効果をもたらすか。もうひとつ、森は19秒でTKO勝ちを収めたデビュー2戦目以来、2度目のサウスポーとの対戦となる。しかも清水は変則的なタイミングと角度からパンチを打ち込んでくるタイプだ。森が感覚を掴むまでにどのくらいの時間を要するかという点にも注目したい。ともにパンチ力があるだけに序盤からスリリングな展開になりそうだ。(原功)

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