[ 見どころ ] 福永亮次 vs.藤井貴博

6月21日(月)後楽園ホール

WBOアジアパシフィック、日本スーパーフライ級タイトルマッチ

王者・福永亮次(角海老宝石)vs.挑戦者・藤井貴博(金子)



福永=1986年8月30日、大阪府出身の34歳。左ボクサーファイター型。戦績:17戦13勝(13KO)4敗。

藤井=1989年5月14日、東京都出身の32歳。左ボクサー型。戦績:19戦12勝(3KO)6敗1分。


攻撃型の福永
カウンターに活路の藤井


 昨年12月にスーパーフライ級のアジア圏3冠王者になった福永が、そのうちのWBOアジアパシフィック王座と日本王座の2冠をかけた防衛戦に臨む。攻撃型の福永、迎撃型の藤井。タイプの異なるサウスポー対決だ。

 福永は27歳になる直前にプロデビューしたが、その初陣は4回判定負けという結果だった。4連勝後に1回TKO負けと、なかなか軌道に乗れなかった。その後、今度は6連続KO(TKO)勝ちを収めたが、次戦と次々戦を落として再び急停止を強いられた。しかし昨年2月、世界挑戦経験者のフロイラン・サルダール(フィリピン)に7回TKO勝ちを収めてWBOアジアパシフィック王座を獲得。これで一気に開運し、10ヵ月後には日本王者の中川健太(三迫)を10回TKOで下し、同時に空位の東洋太平洋王座も獲得。アジア圏の3冠王者となった。現在はWBC14位、IBF8位、WBO14位にランクされている。

 そんな福永と比較すると、挑戦者の藤井が経験値で見劣りしてしまうのは仕方ないだろう。2010年6月のプロデビューから11年、20戦目にして初の王座挑戦、しかも10回戦の経験がないまま初の12回戦に臨むことになったのだ。ただ、2018年以降、キャリア初の3連勝で勢いに乗っていることも加えておく必要があるだろう。しかも、3試合とも接戦を制しての勝利である。この勝負強さは無視できない。

 サウスポー同士のカードだが、攻撃型の福永が積極的にプレッシャーをかけて出るものと思われる。それに対して藤井がカウンターを狙いながら応戦するパターンになりそうだ。パワーと経験で勝る福永にアドバンテージがあるが、攻め急いで空回りしないよう気をつける必要もあるだろう。(原功)

東日本ボクシング協会

東日本ボクシング協会公式ホームページです。