[見どころ] ユーリ阿久井政悟 vs.桑原拓

7月21日(水)後楽園ホール

日本フライ級タイトルマッチ

王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安) 
vs.
挑戦者・桑原拓(大橋)

 

阿久井=1995年9月3日、岡山県出身の25歳。右ボクサーファイター型。戦績:18戦15勝(10KO)2敗1分。

桑原 =1995年4月4日、大阪府出身の26歳。右ボクサーファイター型。戦績:8戦全勝(4KO)。



序盤に強い阿久井
迎撃型の桑原


 パンチ力が魅力の日本フライ級王者の阿久井が、スピードとスキルを併せ持った桑原の挑戦を受ける。初回から一瞬たりとも目の離せない緊迫した試合が期待できるカードだ。

 阿久井はアマチュアで27戦(20勝7敗)を経験後、18歳でプロデビューし、7年間に18戦して15勝(10KO)2敗1分の戦績を残している。KO率は56パーセントだが、1ラウンドKOが9度もある点は特記事項といっていいだろう。ガードを高めにした構えから圧力をかけて速く強い右ストレートを打ち込んで倒すケースが目立つ。左フックの上下打ち分けや連打ができるのも強みだ。得意の右は外側から小さく巻き込むようにして打ち抜くことが多い。2019年10月の戴冠試合では4度のダウンを奪う圧勝で、昨年10月の初防衛戦は10回判定勝ちだった。現在はWBC19位にランクされている。

 挑戦者の桑原はアマチュア時代にインターハイ優勝、国体優勝など68戦(50勝18敗)を経験。プロデビューは23歳のときで、1回TKO勝ちの初陣を含め3年間に8連勝(4KO)を収めている。直近の3戦はいずれも8回をフルに戦い抜いての判定勝ちだ。軽快に動きながら自ら踏み込んで攻めたり、相手が出てきたところを迎え撃ったりとボクシングの幅は広い。阿久井のような強打者の印象はないが、カウンターは巧みで機動力がある。

 阿久井がプレッシャーをかけ、桑原が足をつかいながら的を絞らせずに迎撃する展開が予想される。早い段階で阿久井の右がクリーンヒットするようだとKO防衛も考えられる。挑戦者は特に1ラウンドは十分な注意が必要といえよう。逆に桑原の動きに序盤から王者が後れをとるようだと新王者誕生の可能性が高まりそうだ。(原功)

東日本ボクシング協会

東日本ボクシング協会公式ホームページです。