[見どころ] 吉野修一郎 vs.仲里周磨
8月12日(木) 後楽園ホール
日本ライト級タイトルマッチ
王者・吉野修一郎(三迫)
vs.
挑戦者・仲里周磨(ナカザト)
吉野=1991年9月28日、栃木県出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:13戦全勝(10KO)。
仲里=1996年9月24日、沖縄県出身の24歳。右ボクサーファイター型。戦績:14戦10勝(7KO)1敗3分。
総合力で勝る吉野
仲里の右に波瀾の可能性
ライト級の東洋太平洋王座、WBOアジアパシフィック王座、日本王座の3冠に君臨する吉野が、仲里を迎えて日本王座の7度目の防衛戦に臨む。WBO7位、IBF15位、WBC16位にランクされる吉野が力の差を見せつけるのか、それとも元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の父親に続き仲里が戴冠を果たすのか。
吉野はアマチュアで124戦(104勝55KO20敗)を経験後、2015年12月にプロデビュー。6戦目に日本王座、11戦目にWBOアジアパシフィック王座と東洋太平洋王座を同時に獲得し、アジア圏の3冠王者になった。両グローブを高めに上げた構えから足をつかいつつ慎重に相手と対峙し、機を見て左ジャブ、右ストレート、左フックで攻め込む。直近の細川バレンタイン(角海老宝石)戦は12回判定まで勝負が延びたが、その前は8試合連続KO(TKO)勝ちだった。
挑戦者の仲里はアマチュアで51戦(38勝7KO11敗2分)を経験後、2015年4月に18歳でプロに転向。6年間に14戦して敗北は三代大訓(ワタナベ)に喫した1敗だけだ。適度に足をつかいながらワンツーを打ち込む正統派で、特に右ストレートには切れがある。その一方、引き分けが3度あるように勝ちきれないもどかしさも残っている。世界王座に3度挑戦した父親を超えるためにも、この試合をステップにしたいところだ。
プロ転向の時期や試合数は大差ないが、対戦相手の質や内容では吉野が大きく勝っており、トータルの戦力でも王者が上回っている。その差が勝敗に直結するという見方が順当なところだが、仲里の右が波瀾を起こす可能性も捨てきれない。(原功)
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