[見どころ!]井岡一翔 vs.福永亮次

12月31日(金)大田区総合体育館

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ


王者・井岡一翔(志成)
vs.
挑戦者・福永亮次(角海老宝石)


井岡=1989年3月24日、大阪府出身の32歳。右ボクサーファイター型。戦績:29戦27勝(15KO)2敗。

福永=1986年8月30日、大阪府出身の35歳。左ボクサーファイター型。戦績:19戦15勝(14KO)4敗。


王者有利は不動
福永はパンチ力で一点突破狙う


 4階級制覇を成し遂げている井岡のWBO世界スーパーフライ級王座4度目の防衛戦。当初はIBF王者のジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との統一戦が予定されていたが、新型コロナウィルスのオミクロン株感染拡大の影響で新規入国禁止措置がとられたため急遽、対戦相手が福永に変更された経緯がある。

 井岡にとっては今回の福永戦が21度目の世界戦となる。18勝(10KO)2敗と、世界戦だけで福永の全試合数(19戦15勝14KO4敗)を上回る。アメリカと中国(マカオ=中国特別行政区)のリングに上がったこともあり、経験値という点では申し分ない。もちろん総合的な戦力も高い次元でバランスがとれている。12ラウンドをフルに10度戦いきるなどスタミナもあり、戦術にも長けている。32歳と円熟期に入っており、不安らしいものは見当たらない。強いて挙げるならば統一戦が先送りになったことからくるモチベーションの変化が気になる程度だ。

 思いがけず大舞台への登場が決まった福永は27歳になる直前にプロデビューした遅咲きの選手で、ここに辿り着くまでに4度の挫折を味わってきた。しかし、現在のジムに移籍してからは5連勝(4KO)と好調で、この間にWBOアジアパシフィック王座、日本王座、東洋太平洋王座を獲得している。もともと来年1月15日に試合が組まれていたため、調整の前倒しはあるものの高いモチベーションを持ってリングに上がるものと思われる。

 総合的な戦力と戦術で勝る井岡が断然有利であることは間違いない。序盤から巧みな距離と位置をキープするような展開に持ち込めば長いラウンドを要さずに仕事を終える可能性もある。いまの井岡にはそれほどの実力と安定感がある。一方、サウスポーの福永は最大の持ち味であるパンチ力で勝負をかけることになる。フェイントで揺さぶりをかけながら飛び込んで左ストレート、右フック、さらにボディブローと繋げることができるか。(原功)

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