[見どころ!]古橋岳也 vs.久我勇作

日本スーパーバンタム級タイトルマッチ
1月25日(火) 後楽園ホール
王者・古橋岳也(川崎新田)
vs
挑戦者(前王者)久我勇作(ワタナベ)


古橋=1987年10月15日、神奈川県出身の34歳。右ボクサーファイター型。戦績:37戦28勝(16KO)8敗1分。

久我=1990年11月5日、東京都出身の31歳。右ボクサーファイター型。戦績:26戦20勝(13KO)5敗1分。


立場を変えた1年ぶりの再戦
序盤から打撃戦か


 昨年1月、両者は今回と逆の立場で拳を交え、古橋が9回TKO勝ちで久我から王座を奪い取った。8回までの採点は77対75、77対75、78対74で久我が優勢だったが、3度目の王座挑戦となる古橋が土壇場で逆転、悲願を成就した。

 その後、古橋は8月に3回TKO勝ちで初防衛に成功し、さらに自信を増している。プロキャリア15年の古橋は体力と耐久力を生かした我慢強いボクシングに定評がある。一発のパンチの切れには欠けるものの手数は多く、辛抱強く戦いながら徐々に自分のペースに持ち込むタイプだ。2017年以降は戴冠試合と初防衛戦を含めて10連勝(8KO)と乗りに乗っている。現在はWBC18位にランクされており、前王者を返り討ちにして世界王座への挑戦権がある15位以内突入を目指す。

 久我も元世界ランカーだが、2018年7月に和氣慎吾(FLARE山上)に10回TKO負けを喫して日本王座を失ったあとは安定感を欠いている。2019年5月に王座復帰を果たしたものの7ヵ月後のWBOアジアパシフィック王座決定戦では痛烈な初回KO負け。そして古橋に逆転の9回TKO負けを喫して日本王座陥落と続いた。武運に見放された印象だが、昨年10月に最強挑戦者決定戦で1位の田村亮一(JBスポーツ)に競り勝ち、再起を飾ると同時に雪辱のチャンスをつかんだ。馬力を生かして積極的に攻めるタイプで、パンチの切れでは古橋を上回っている。

 互いに手の内を知っているだけに、偵察の時間を省いて早い段階で打撃戦に突入しそうだ。特に自信を増している古橋は初回から飛ばすものと思われる。やや不安を抱える久我だが、出遅れて古橋に主導権を渡すようだと厳しくなるだけにこちらもエンジン全開でスタートしたい。(原功)

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