[見どころ!]岩田翔吉 vs.大内淳雅

3月5日(土)後楽園ホール
日本ライトフライ級タイトルマッチ
王者・岩田翔吉(帝拳)
vs
挑戦者・大内淳雅(姫路木下)


岩田=1996年2月2日、東京都出身の26歳。右ボクサーファイター型。戦績:7戦全勝(5KO)。

大内=1985年9月24日、兵庫県出身の36歳。右ボクサーファイター型。戦績:36戦22勝(8KO)11敗3分。


王座をかけての再戦
岩田が初防衛か
大内が悲願の戴冠か


 昨年11月に戴冠を果たした岩田の初防衛戦。岩田と大内は9ヵ月前に対戦し、岩田がダウンを奪って8回判定勝ちを収めている。返り討ちと初防衛を狙う岩田、雪辱と悲願の王座獲得を目指す大内。序盤からテンポの速い攻防が見られそうだ。

 岩田はインターハイで優勝するなどアマチュアで71戦(59勝16KO12敗)を経験後、2018年12月にアメリカでプロデビュー(4回KO勝ち)した。2020年10月に5連勝(4KO)を収めて日本ランク入りを果たし、その勢いのまま昨年6月に大内と拳を交えた。当時は大内が日本3位、岩田が4位だった。岩田は初回に右アッパーでダウンを奪い、78対73(二者)、79対72の大差で勝利を収めている。

 5ヵ月後、王座決定戦に出場し、芝力人(真正)を9回TKOで下して戴冠を果たした。現在、WBA2位、WBC7 位、WBO13位にランクされている。近い将来の世界を見据えながらの国内王座の防衛戦、しかも一度は大差で勝っている相手との再戦だけに、どこにモチベーションを置くのか心理面で難しいところがありそうだ。

 2003年7月にプロデビューした大内は、足かけ20年のキャリアで36戦をこなしてきた。それぞれ岩田の6倍以上、5倍以上の経験ということになる。2012年の日本王座挑戦は、のちに世界挑戦する黒田雅之(川崎新田)と10回引き分け。2016年8月の日本および東洋太平洋王座(決定戦)への挑戦は、のちに世界王者になる寺地拳四朗(BMB)に12回判定負け。そして2020年12月の日本王座挑戦では、のちの世界王者、矢吹正道(緑)に10回判定で敗れている。

 見ようによっては相手に武運を持っていかれた形ともいえる。岩田との初戦は矢吹戦後の再起戦でもあったが、前述のとおりダウンを喫して判定負けに終わった。連敗中の36歳にとって今回の試合は大きな意味を持つことになる。

 9ヵ月前に勝っている岩田が圧倒的有利であることは間違いない。TKO勝ちで戴冠を果たしたことで勢いと自信も増しているはずだ。偵察の時間を省いてスタートから飛ばす可能性が高い。初戦のような出遅れを避けたい大内もエンジン全開で応戦するものと思われる。

 序盤からテンポの速い見応えのある攻防が展開されそうだ。(原功)

東日本ボクシング協会

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