[見どころ!]ゴロフキンvs.村田諒太

4月9日(土)さいたまスーパーアリーナ

WBA、IBF世界ミドル級王座統一戦

IBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)
vs.
WBAスーパー王者・村田諒太(帝拳)


ゴロフキン=1982年4月8日、カザフスタン出身の40歳(試合時)。右ファイター型。戦績:43戦41勝(36KO)1敗1分。

村田=1986年1月12日、奈良県出身の36歳。右ファイター型。戦績:18戦16勝(13KO)2敗。


KO決着必至の攻撃型対決
序盤で主導権握りたい村田


 世界的に選手層が厚いミドル級のIBF王者とWBAスーパー王者が互いのベルトをかけて拳を交える。KO率はゴロフキンが約84パーセント、村田が約72パーセント。パワーを売りにする攻撃型同士の組み合わせだけにKO決着が濃厚だ。

 ゴロフキンはアマチュア時代に2003年の世界選手権で優勝、翌2004年のアテネ五輪ではミドル級で銀メダルを獲得しており、2006年にプロ転向後は世界戦だけで24戦を経験している。このなかには史上最多タイの17連続KO防衛が含まれている。左右ともに一撃で相手を破壊するパワーがあるが、正確で強い左ジャブもある。攻撃的な面が強調されがちだが、高度なテクニックと高いボクシングIQも備えたスター選手だ。

 村田も輝かしアマチュア実績を残している。2011年の世界選手権は準優勝に甘んじたが、翌2012年ロンドン五輪ではミドル級で金メダルを獲得。27歳でプロ転向後は2度、世界王座を獲得している。

両グローブを高く上げた構えから馬力を生かして前進、右ストレートから左ボディブローを見舞う攻撃パターンを持っている。特に直近の2戦では迷わずに前に出て右ストレートを連発し、さらに左フックをフォローするなどして連続KO(TKO)勝ちを収めており、勝利の方程式を確立した印象がある。

 攻撃型同士の一戦ということで、まずは序盤の先手争いに注目したい。体ごと押し込んで相手を下がらせたい村田に対し、ゴロフキンは左ジャブを巧みにつかってコントロールしようと試みるものと思われる。ゴロフキンが下がるような展開に持ち込めれば村田の持ち味が生かせるはずだ。逆にIBF王者の左ジャブに前進を抑え込まれ、村田が前に出られないような展開になるとゴロフキンのペースといえる。

 序盤の一撃でけりがつく可能性もあれば、勝負が中盤以降にもつれこんで総力戦になる可能性もある。どちらの場合もKOで決着がつきそうだ。(原功)

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