[見どころ!]谷口将隆 vs.石澤開

4月22日(金)後楽園ホール

WBO世界ミニマム級タイトルマッチ

王者・谷口将隆(ワタナベ)
vs.
挑戦者・石澤開(M.T)



谷口=1994年1月19日、兵庫県出身の28歳。右ボクサーファイター型。戦績:18戦15勝(10KO)3敗。

石澤=1996年11月23日、神奈川県出身の25歳。右ボクサーファイター型。戦績:11戦10勝(9KO)1敗。


再戦の舞台は「世界」
総合力の谷口 vs パンチ力の石澤

 昨年12月、ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)に11回TKO勝ちを収め、2度目の挑戦で世界王座を手に入れた谷口の初防衛戦。石澤とは2019年9月に対戦して3-0の8回判定勝ちを収めているが、5回にダウンを喫しており手放しで喜べる内容ではなかった。それから3戦目に世界王座についた谷口と、その谷口が返上した日本王座を今年1月に獲得した石澤。舞台を世界に変えて行われる注目の再戦だ。

 サウスポーの谷口はアマチュアで74戦55勝19敗の戦績を残し、2016年4月にプロデビュー。5年半で世界一の座についた。踏み込んで左から右と繋げるテンポの速いボクシングが持ち味で、パンチ力もある。日本王座の決定戦、東洋太平洋王座への挑戦、世界王座挑戦と大事な試合で判定負けを喫してきたが、メンデス戦での戴冠によってすべては過去のことになった。世界王者になったことで心身ともに充実し、全体的なスケールアップが図られたものと思われる。

 石澤もアマチュア出身で、42戦(28勝14敗)を経験後の2017年6月にプロに転じた。いきなり6連続KO勝ちをマークして一気に日本2位まで上がったが、7戦目に谷口に敗れた。これがプロで唯一の敗北だ。谷口戦後は4連勝と調子を上げている。特に今年1月の森且貴(大橋)戦では若く勢いのある相手を8回KOで下し、こちらも自信を増している。

 3年前の初戦ではダウン以外は谷口が支配するラウンドが多く、それをベースに考えれば今回も谷口有利の予想が成り立つ。メンデス戦で自分のボクシングが通用したことで得た経験と自信は大きいはずで、勝負が長引くことも考えて戦うものと思われる。石澤は思い切って踏み込み、破壊力のある左右フック、さらに左右のアッパーを狙うはずだ。谷口の自信を砕く意味でも前半でダメージを与えて主導権を奪いたい。

最軽量級ながら谷口が56パーセント、石澤が82パーセントと高いKO率を残しているだけに、序盤から目の離せない試合になりそうだ。(原功)

東日本ボクシング協会

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