[見どころ!]寺地拳四朗 vs. 京口紘人

11月1日(火) さいたまスーパーアリーナ

WBC、WBA世界ライトフライ級王座統一戦

WBC王者・寺地拳四朗(BMB)
vs
WBAスーパー王者・京口紘人(ワタナベ)


寺地=1992年6月1日、京都府出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:20戦19勝(11KO)1敗。

京口=1993年11月27日、大阪府出身の28歳。右ボクサーファイター型。戦績:16戦全勝(11KO)。


10年ぶり2度目の頂上決戦
勝負は中盤以降か


 今年3月にWBC王座を奪回した寺地と、2階級制覇を成し遂げているWBAスーパー王者の京口が互いのベルトをかけて戦う。日本人ボクサーが世界王座統一戦で拳を交えるのは2012年6月の井岡一翔(井岡⇒志成)対八重樫東(大橋)以来、10年ぶり2度目のこと。2本のベルトを手にするのは――。

 寺地は2017年5月、ガニガン・ロペス(メキシコ)を破ってWBC世界ライトフライ級王座を獲得し、4年間に8度の防衛を果たした。

しかし昨年9月、矢吹正道(緑)とのV9戦では出遅れたうえ終盤に入って裂傷を負うなど厳しい戦いを強いられ、10回TKOで敗れた。

今年3月の再戦で3回TKO勝ちを収め、雪辱するとともに王座を奪還。もともと左ジャブと絶妙な距離の取り方に定評のある寺地だが、矢吹との再戦ではKOを意識した攻撃的なボクシングに徹し、右一発で宿敵を倒してみせた。

 京口はプロデビューから1年3ヵ月後の2017年7月にIBF世界ミニマム級王座を獲得し、V2後に返上。ライトフライ級に転向後の2018年12月、ヘッキー・ブドラー(南アフリカ共和国)を棄権に追い込み2階級制覇を達成した。この王座は2度の海外戦を含め4度防衛中だ。右のボクサーファイター型だが、自ら距離を詰めに行って繰り出す左右のフック、アッパー、左ボディブローなどパンチは多彩で攻撃力が魅力の選手といえる。

 両者はアマチュア時代に4度対戦して2学年上の寺地が3勝1敗と勝ち越しているが、プロでの実績と現在の実力は互角だ。試合を占ううえで注目すべきは寺地の出方と選択である。最大の持ち味である距離感を前面に出す戦い方をするのか、それとも矢吹との再戦で見せたような攻撃的なスタイルで戦うのか。これに対し京口はディフェンスに気を付けながら圧力をかけ、距離を詰めようと前進するものと思われる。どちらかが前半で大きなミスを犯さないかぎり競った状態のまま勝負は中盤以降に持ち込まれる可能性が高い。総力戦になりそうだ。(原功)

東日本ボクシング協会

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