[見どころ]近藤明広 vs.永田大士

12月5日(月)後楽園ホール
東洋太平洋スーパーライト級タイトルマッチ
王者・近藤明広(一力)
vs
挑戦者・永田大士(三迫)

近藤=1985年4月3日、埼玉県出身の37歳。右ボクサーファイター型。戦績:47戦35勝(20KO)10敗2分。

永田=1990年1月12日、宮崎県出身の32歳。左ファイター型。戦績:21戦16勝(6KO)3敗2分。

立場を変えた2年ぶりの再戦
今回も接戦か

 今年6月、麻生興一(三迫)に2回TKO勝ちを収めて東洋太平洋スーパーライト級王者になった近藤の初防衛戦。永田とは2年前に対戦したことがあり、そのときは7回負傷引き分けで日本王座を取りそこなっている。立場を変えて臨む再戦だが、今回も接戦が予想される。

 2006年にプロデビューした近藤は3年後に日本ライト級を奪取し、紆余曲折を経て2016年にはWBOアジアパシフィック王座も獲得。翌2017年11月にはアメリカで世界戦のリングにも上がったが、セルゲイ・リピネッツ(カザフスタン)に12回判定負けを喫した。その後、2019年から2021年にかけて5戦1勝3敗1分というスランプに陥ったが、そのときの引き分けが永田戦だった。以後は3連勝と調子を取り戻している。戴冠を果たした麻生戦、9月の無冠戦を規定ラウンド内で終わらせており、自信を深めていることだろう。

 永田はアマチュアを経て2014年8月にプロデビュー。2度の敗北はあったものの2020年7月に15戦全勝だった井上浩樹(大橋)に7回TKO勝ちを収めて日本スーパーライト王座を獲得。7回負傷引き分けに終わった近藤戦は、その初防衛戦だった。これで勢いが失せたのか、次戦で鈴木雅弘(角海老宝石)に10回TKO負けを喫し王座から陥落。今年5月の再起戦で8回判定勝ちを収め今回の挑戦に結びつけた。

 2年前に拳を交えており互いに手の内は熟知しているはず。近藤は出遅れた初戦の反省を生かして前半から積極的に手を出していく必要があるだろう。永田は序盤から飛ばした初戦をベースにして、もっと正確かつ理詰めのボクシングを目指すものと思われる。今回もポイントの振り分けが難しい試合になりそうだ。(原功)

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