[見どころ]武居由樹 vs.ブルーノ・タリモ
12月13日(火)有明アリーナ
東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ
王者・武居由樹(大橋)
vs
挑戦者ブルーノ・タリモ(タンザニア/オーストラリア)
武居=1996年7月12日、東京都出身の26歳。左ボクサーファイター型。戦績:5戦全勝(5KO)。
タリモ=1995年6月16日、タンザニア出身の27歳。スイッチヒッター。戦績:31戦26勝(5KO)3敗2分。
新星・武居が元世界上位ランカーを相手に初防衛戦
元K-1王者で今年8月にプロ転向5戦目で東洋太平洋王座を獲得した武居の初防衛戦。元世界ランカーのタリモを相手にどんなパフォーマンスを見せるのか要注目だ。
武居は昨年3月にボクシングでプロデビューを果たし、3戦連続1ラウンドKO勝ち後、今年4月の4戦目は2回KO勝ち、そして8月の戴冠試合は5回と、用意されたラウンドの前半で勝負を決めてきた。俊敏な身のこなしとハンドスピード、勝負勘、パンチ力など魅力たっぷりのホープだ。すでにWBCでは世界挑戦圏内の14位にランクされており、今回のタリモ戦を含む今後の試合内容しだいでは遠からず大きな舞台に上がる可能性が膨らんでいる。
アフリカ東部タンザニア出身のタリモは4年前からオーストラリアを拠点に活動しており、ビレル・ディブ、ジョエル・ブランカー、ポール・フレミングら同国のトップ選手たちとも対戦経験がある。
2021年にはスーパーフェザー級でIBF4位まで上昇。世界王座への挑戦者決定戦(2位決定戦)にも出場したが、ゼルファ・バレット(イギリス)に12回判定で敗れている。今回はそれ以来1年ぶりの試合となる。左右どちらの構えでも戦えるスイッチヒッターで、ガードを高めに上げながら前進して攻めるタイプだ。ただ、ガッチリ体型の見た目とは反比例してパンチ力には欠ける。また、2019年以降の6試合はすべて58.4キロ以上で戦っており、55.3キロまで落とせるのか注目される。
スピードやパンチの切れ、潜在能力といった点で勝る王者に分のあるカードだが、分厚い上体を利してゴリゴリと前に出てくるスイッチヒッターにどう対処するのか、10ラウンド以上を12度も戦っている相手とスタミナ勝負になった場合にどう戦うのか、など武居にとっては前戦に続いて試されることの多い試合になりそうだ。(原功)
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