[見どころ]千葉開 vs.栗原慶太
3月4日(土)後楽園ホール
東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ
王者・千葉開(横浜光)
vs.
挑戦者(前王者)栗原慶太(一力)
千葉=1993年3月3日、沖縄県出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:18戦15勝(9KO)3敗。
栗原=1993年1月10日、東京都出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:24戦16勝(14KO)7敗1分。
返り討ちと初防衛を狙う千葉
雪辱と奪冠を目論む栗原
両者は昨年9月に今回とは逆の立場で対戦し、挑戦者だった千葉が12回TKO勝ちを収めて王座を奪取した。5ヵ月半の期間をおいて実現することになった今回のダイレクトリマッチ。初戦同様、1ラウンドからスリリングな攻防が見られそうだ。
初戦での千葉は前半をセーブして中盤からペースを上げ、最終12回に連打でレフェリー・ストップに持ち込んだ。持ち味の強打に加え丁寧な試合運びなど戦術面でも成長のあとが見られた試合だった。この勝利によって1月にWBC15位に初ランクされ、2月には11位までアップ。さらにIBFでも10位に名を連ねている。2021年には東洋太平洋王座決定戦を含め2連敗するなど苦しい時期を経験したが、先の栗原戦で開眼した印象を受ける。
一方の栗原は過去に2度、東洋太平洋王座を獲得した実績を持っており、アジア圏におけるバンタム級の第一人者といえる。ただ、直近の4戦を見てみると井上拓真(大橋)、小國以載(角海老宝石)の両元世界王者や千葉が相手とはいえ1勝2敗1分と十分な結果が出ているとは言い難い。武運から見放されている印象がある。ここで負の連鎖を断ち切りたいところだ。千葉に敗れたことによって一時はWBCで17位まで後退したが、最新のランキングでは世界挑戦圏内の13位に復帰した。
右を中心にした強打に定評のある栗原がプレッシャーをかけ、千葉が適度に足をつかいながら出入りのタイミングを計ることになりそうだ。初戦で策が的中した千葉は前戦をベースに丁寧な試合運びしたうえで、機を見て大胆な攻撃を仕掛けてくるものと思われる。一方、初戦で痛い目に遭っている栗原はフェイントを多用したり誘い込んだりと前回以上のオプションが必要になりそうだ。(原功)
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