[見どころ!]重岡銀次朗vs.レネ・マーク・クアルト

4月16日(日)国立代々木競技場第2体育館
IBF世界ミニマム級暫定王座決定戦
重岡銀次朗(ワタナベ)
vs.
レネ・マーク・クアルト(フィリピン)


重岡=1999年10月18日、熊本県出身の23歳。左ファイター型。戦績:9戦8勝(6KO)1無効試合。

クアルト=1996年8月4日、フィリピン出身の26歳。右ボクサーファイター型。戦績:26戦21勝(12KO)3敗2分。


歯車が噛み合えば重岡の前半KO戴冠も


 今年1月、重岡はダニエル・バラダレス(メキシコ)の持つIBF世界ミニマム級王座に挑んだが、3回にバッティングで王者がダメージを受けて続行不可能となったため無効試合に終わった。重岡陣営は再戦を申し入れていたがバラダレスが体調不良を理由に戦線離脱したため、今回のクアルトとの暫定王座決定戦に切り替わった経緯がある。

 重岡はアマチュアで57戦56勝1敗(敗北は兄との試合を棄権したもの)の戦績を残し、18歳でプロデビュー。4戦目にミニマム級のWBOアジアパシフィック王座、7戦目に日本王座を獲得した。先のバラダレス戦では勝ちパターンに持ち込んでいたために悔しい裁定となった。サウスポーの攻撃型で、相手との距離を詰めて左右の強打を顔面とボディに打ち分けて仕留めることが多い。

 クアルトは2021年2月から2022年7までIBF世界ミニマム級王座に君臨していた実績を持つ前王者で、メキシコでバラダレスに惜敗して無冠になった。昨年12月の再起戦では2回KO勝ちを収めている。相手の打ち終わりに合わせて攻め返すことが多く、振りの大きな左右フックと右アッパーが主武器といえる。重岡を脅かすほどのパンチ力はなさそうだが、気になるのは頭を突き出して戦うことが多い点だ。初防衛戦ではバッティングで減点され、バラダレス戦も流血戦になっている。

 サウスポーの重岡が積極的に攻め、打ち終わりを待ってクアルトが攻め返す展開になりそうだ。パワーでは重岡が勝っており、歯車が噛み合えば前半に大きなヤマ場が訪れるかもしれない。ただし、クアルトの頭(バッティング)には十分な注意が必要だろう。(原功)

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