[見どころ!]堤駿斗 vs.ジェオ・サンティシマ

5月31日(水)後楽園ホール

東洋太平洋フェザー級王座決定戦

堤駿斗(志成)
vs
ジェオ・サンティシマ(フィリピン)


堤 =1999年7月12日、千葉県出身の23歳。右ボクサーファイター型。戦績:2戦2勝。

サンティシマ=1996年5月28日、フィリピン出身の27歳。右ボクサーファイター型。戦績:27戦22勝(19KO)5敗。

3戦目の戴冠狙う堤
サンティシマの強打には要注意

 アマチュアを経て昨年7月にプロデビューした堤が、初陣から10ヵ月、3戦目でタイトル戦に臨む。勝って戴冠を果たせば東洋太平洋王座では国内最短記録となる。世界挑戦経験者のサンティシマを相手にどんな戦いをするのか注目される。

 堤は世界ユース選手権で優勝するなどアマチュアで94戦88勝(26KO)6敗の戦績を残してプロに転向。デビュー戦で東洋太平洋ランカーに8回判定で完勝し、2戦目には前東洋太平洋王者に大差の8回判定勝ちを収めた。適度に足をつかいつつ左ジャブから右ストレートに繋げる正攻法のボクシングが持ち味だ。すでに強敵を相手に高い潜在能力を見せており、近い将来に世界に打って出ることになるだろう。

 サンティシマは10年のプロキャリアを持つ強打者で、3年前にはアメリカでエマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)の持つWBO世界スーパーバンタム級王座に挑んだこともある(11回TKO負け)。2022年3月、ジョエト・ゴンザレス(アメリカ)との世界ランカー対決でも9回TKO負けを喫したが、このときもダウンをすることはなかった。5ヵ月後、来日して大沢宏晋(オール)を左フックで倒して再起(5回TKO勝ち)。さらに次戦も大阪で行ったが、このときはサウスポーの下町俊貴(グリーンツダ)に距離をコントロールされて10回判定で敗れている。中間距離の打撃戦で持ち味を発揮するタイプで、下から打ち出す左フックと強振する右は破壊力がある。これらのパンチには十分な注意が必要だ。

 体格とスピードで勝る堤はそのアドバンテージを生かして序盤で流れに乗りたい。足をつかいながら出入りのボクシングをすればサンティシマは追い切れないものと思われる。気をつけるとすればKO勝ちを意識するあまり力んで攻撃が雑になったりディフェンスが甘くなったりといった点であろう。(原功)

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