[声明]袴田事件裁判の早期終結を求める

 日本プロボクシング協会は、元プロボクサーの袴田巌さんの再審開始が決定したいわゆる袴田事件で、静岡地検が再審公判で有罪立証をするとの方針を示したことを大変残念に感じています。検察におかれましては有罪立証をせず、一刻も早く裁判を終わらせるよう要請いたします。

 1966年に起きた強盗殺人事件の犯人として逮捕された袴田さんは死刑判決を受けながら、半世紀以上にわたり無実を訴え続けてきました。ボクシング界も袴田さんの無実を信じ、支援活動を続けてきました。2023年3月13日、東京高裁が再審開始を認める決定を下したことは、袴田さんのみならず、ボクシング界にとっても大きな喜びでした。

 東京高裁の決定は、長期にわたる厳正な審理の末にたどりついた最終的なジャッジであると私たちは理解しています。にもかかわらず、検察が再審公判でも袴田さんが犯人であると立証し、結果として裁判をさらに長引かせるという行為は理解しがたく、人道的な見地からも許されるものではない、と私たちは考えます。

 これまでも繰り返し訴えてきたことですが、袴田さんは87歳、そばで支え続けた姉の秀子さんは90歳と高齢であり、裁判の早期終結が求められています。私たちは1日も早く袴田さんに無罪判決が言い渡され、損なわれ続けた名誉が回復されることを心より願っています。

.

2023年7月20日

日本プロボクシング協会

協会長・小林昭司


東日本ボクシング協会

東日本ボクシング協会公式ホームページです。