[見どころ!]中谷潤人 vs.アルヒ・コルテス
9月18日(月=祝日)有明アリーナ
WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
王者・中谷潤人(MT)
vs
挑戦者アルヒ・コルテス(メキシコ)
中谷=1998年1月2日、三重県出身の25歳。左ボクサーファイター型。戦績:25戦全勝(19KO)。
コルテス=1994年12月8日、メキシコ出身の28歳。右ファイター型。戦績:30戦25勝(10KO)3敗2分。
王者に死角なし
中盤から終盤で仕留めるか
今年5月、ボクシングの聖地ともいわれるアメリカのラスベガスで衝撃的な12回KO勝ちを収めてWBO世界スーパーフライ級王座を獲得した中谷の初防衛戦。相手のコルテスは1年前にWBC王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)に挑んで12回判定で敗れはしたものの善戦して株を上げている。王座統一を目指す中谷にとっては勝利はもちろんのこと内容も求められる防衛戦となる。
4ヵ月前の戴冠劇は実にドラマチックだった。すでに2度のダウンを奪って勝利は不動だったが、中谷は最終12回残り30秒というところで左フックを一閃。この一撃で元王者のアンドリュー・マロニー(オーストラリア)は背中からキャンバスに叩きつけられ、レフェリーが即ストップを宣告するという衝撃の結末だった。すでに近未来に目を向けている中谷は「あのインパクトを超えるようなパフォーマンスを見せる」と誓っている。フライ級からスーパーフライ級に上げて多少なりとも減量幅が減ったこともあり、25歳の長身サウスポーに死角は見当たらない。
コルテスは2015年から2引き分けを挟んで21連勝をマークしていたが、エストラーダに判定負け。その後、2度の10回判定勝ちを収めている。積極的に前に出ながら思い切りよく左右のパンチを放つ攻撃型で、強振するワンツーとフックは意外に伸びがある。KO率は決して高くないが、試合映像を見た中谷は「数字以上にパンチ力がありそう」と警戒している。
前に出ながら左右フックを放つコルテス、左構えから右ジャブを突いて距離とタイミングを計る中谷――序盤はそんな展開になりそうだ。エストラーダ戦を見るかぎりコルテスは打たれ強い選手だが、
中谷の左ストレートやアッパー、ボディブローにどれだけ耐えられるか。中谷がコルテスにダメージを与えながらラウンド重ね、中盤から終盤にかけて仕留める可能性が高いとみる。(原功)
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