[見どころ!]栗原慶太 vs.フロイラン・サルダール
10月12日(木)有明アリーナ
東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ
王者・栗原慶太(一力)
vs
挑戦者フロイラン・サルダール(フィリピン)
栗原=1993年1月10日、東京都出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:25戦17勝(15KO)7敗1分。
サルダール=1989年4月17日、フィリピン出身の34歳。右ボクサーファイター型。戦績:41戦33勝(23KO)7敗1分。
KO決着必至の強打者対決
栗原にアドバンテージ
今年3月、千葉開(横浜光)との再戦で2回TKO勝ちを収め、半年前の雪辱を果たすとともに東洋太平洋バンタム級王座を奪回した栗原の初防衛戦。のちに世界王者になる井上拓真(大橋)や元世界王者の比嘉大吾(志成)から痛烈なダウンを奪い、自身も世界挑戦の経験を持つサルダールを相手にどんな試合をするのか注目だ。
栗原はルーキー時代は黒星が多かったが、2018年に東洋太平洋バンタム級王座を獲得して注目される存在になった。この王座は一度、井上拓真に明け渡したが、井上が返上後に再戴冠。昨年9月、千葉に奪われたが、ダイレクトリマッチで取り戻している。プレッシャーをかけながら自慢の右強打を惜しげもなく打ち込むスラッガーで、60パーセントのKO率を誇る。国外での試合はないもののキャリア12年、12ラウンドをフルに戦い切ったこともあり試合ごとに経験値を上げてきている印象だ。現在はWBCで3位、IBFで4位にランクされている。
一方のサルダールは過去4度、日本のリングで戦ったことがある。最初は7年前で、井上拓真からダウンを奪ったものの10回判定負け。2019年の再来日時には村地翼(駿河男児)に8回TKO勝ち、空位のWBOアジアパシフィック スーパーフライ級王座を獲得した。この王座は5ヵ月後、福永亮次(角海老宝石)に7回TKOで敗れ失った。昨年7月の4度目の来日試合では比嘉からダウンを奪ったが、採点が2対1に割れる判定で惜敗。このほか2018年7月には中国で木村翔(青木/花形)の持つWBO世界フライ級王座に挑戦して6回KO負けを喫している。直近の試合は今年7月で、元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)と対戦して2回TKOで敗れている。井上拓真や比嘉からダウンを奪った右が主武器で、伸びと破壊力がある。
ともに右を中心にパンチ力があるだけに初回から目の離せないスリリングな試合になりそうだ。栗原が雑にならずに集中して戦えば自然とKOチャンスが訪れるのではないだろうか。(原功)
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