[見どころ!]出田裕一 vs.加藤寿

10月8日(火)後楽園ホール
日本スーパーウェルター級タイトルマッチ
王者・出田裕一(三迫)
vs.
挑戦者・加藤寿(熊谷コサカ)

出田=1984年10月7日、東京都出身の40歳(試合時)。右ボクサーファイター型。戦績:35戦18勝(9KO)16敗1分

加藤=1985年6月30日、埼玉県出身の39歳。左ボクサー型。戦績:26戦12勝(8KO)12敗2分


究極の雑草派対決
距離を巡る攻防に注目

 試合前日に40歳になる日本スーパーウェルター級王者の出田が、39歳の加藤を迎えて3度目の防衛戦に臨む。数多くの挫折を味わってきたベテラン同士のカードだ。

 出田はアマチュアを経て2005年4月に20歳でプロデビュー。12連勝を収めて期待と注目を集めたが、その後は12連敗を喫するなどどん底を経験した。ジム移籍後の2022年11月、川嵜真琴(RK蒲田)に9回TKO勝ちを収め、38歳で日本王者になった。初防衛戦では暫定王者の中島玲(石田)に競り勝ち、V2戦では15歳若い挑戦者を7回負傷判定で退けた。2試合とも接戦だったが、しぶとさを発揮してベルトを守っている。プレッシャーをかけながら粘り強くパンチを繰り出して主導権を握るタイプで、左右フックを顔面とボディに散らしながら乱打戦に巻き込んでいくことが多い。

 小林は2006年6月にプロデビューし、最初の4戦こそ3勝1引き分けだったが、以後は3連敗を2度経験するなど厳しいキャリアが続いている。昨年4月、中島玲と日本スーパーウェルター級暫定王座を争ったが9回TKO負け。次戦でも3回TKO負けを喫しており、今回が連敗後の再起戦となる。細かく立ち位置を変えながら戦う長身のサウスポーで、右ジャブから左ストレートやアッパーに繋げることが多い。ただ、12敗のうち10度がKO、TKOによるもので耐久力に課題を抱えている。

 中近距離での戦いに引きずり込みたい王者と、遠い距離を保って戦いたい挑戦者。まずは序盤の攻防に注目したい。出田が早い段階で自分の距離をつかめば、そのまま一気に突っ走るかもしれない。(原功)

東日本ボクシング協会

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