[見どころ!]高山涼深 vs.青山功

11月12日(火)後楽園ホール
日本スーパーフライ級タイトルマッチ
王者・高山涼深(ワタナベ)
vs.
挑戦者・青山功(セレス)

高山=1996年10月17日、東京都出身の28 歳。左ボクサーファイター型。戦績:8戦全勝(7KO)

青山=1989年5月2日、千葉県出身の35歳。右ボクサーファイター型。戦績:27戦14勝(4KO)12敗1分

世界を視野に入れる高山のV3戦
青山は粘れるか


 昨年6月、決定戦を制して日本スーパーフライ級王者になった高山のV3戦。高山と青山は今年7月に対戦する予定だったが、高山が急性胃腸炎と診断されたためキャンセル。試合は4ヵ月後にリセットされた経緯がある。

 高山はアマチュアで51戦35勝(10KO)16敗の戦績を残し、2019年2月にプロ転向。デビュー戦で3回KO勝ちすると、3戦目には日本ユース王座を獲得し、6戦目で日本王座に就いた。比較的高い位置にグローブを置いた左構えから相手にプレッシャーをかけながら距離とタイミングを計り、破壊力のある左ストレートを打ち抜くことが多い。現在はWBA8位、WBC10位、IBF8位、WBO9位と主要4団体すべてで挑戦圏内に入っている。日本を卒業して世界レベルで力を試すためにもKO防衛がノルマといえそうだ。

 青山はプロ15年で初の10回戦、初の王座挑戦となる。こちらは3連敗、2連敗(3度)を経験するなど高山とは対照的な歩みといっていい。ただ、12敗のうち10度は判定によるもので、高山のような決め手はないものの最後まで粘り強く戦うタイプであることがうかがえる。

 プロでの試合数は少ないもののアマチュアを含めた経験値とパンチ力で勝る高山が有利であることは間違いない。挑戦者が相手の正面に立って受けに回るような展開になった場合は早期決着の可能性も出てきそうだ。青山は序盤から飛ばして高山にペースを握らせず、かき回して乱戦に持ち込みたい。(原功)

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