[見どころ!]井上尚弥 vs.キム・イェジュン

1月24日(金)有明アリーナ
4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
王者・井上尚弥(大橋)
vs.
挑戦者・キム・イェジュン(韓国)

井上=1993年4月10日、神奈川県出身の31歳。右ボクサーファイター型。戦績:28戦全勝(25KO)

キム=1992年10月11日、韓国ソウル出身の32歳。右ボクサーファイター型。戦績:25戦21勝(13KO)2敗2分

「モンスター」
「トラブルメーカー」

 IBFとWBOで1位のサム・グッドマン(オーストラリア)が顔面を負傷したため、試合の13日前にキムに代役がまわってきた経緯がある。総合力に埋めきれないほどの大きな差が認められるため井上の前半KO防衛が確実視される。

 井上はスーパーバンタム級で現役王者ふたり、元王者ふたりを相手に計4試合をこなしており、この階級にもすっかり馴染んだ様子だ。当初は左ジャブから右ストレートという攻撃パターンを持つ正統派のグッドマンとの対戦を想定してトレーニングを積んできたため、直前で相手が変更になったことで最終調整に狂いがないか気になるところではある。

 キムは12年前にプロデビューし、2戦目に4回判定負けしたあとは引き分けを挟んで18連勝をマーク。一昨年4月、初のアメリカ遠征でローカルファイターのロブ・ディーゼル(アメリカ)に8回判定負けを喫したが、その後は2連続TKO勝ちを収めている。直近の試合でWBOオリエンタル王座を獲得したことでWBOランキング入りを果たした。相手が出てくるところに右ストレートを合わせたり、守りながら相手の打ち終わりに攻め返すことが多いタイプで、右構えだけでなくディーゼル戦のように左構えで戦うこともある。

 キムは頭から突進してくるラフファイターではないが、千載一遇のチャンスだけに玉砕策に出る可能性がある。その一点を除けば井上のリスクは極めて小さいものと思われる。「トラブルメーカー」というニックネームを持つキムに対し、「モンスター」が別次元の強さを見せつけそうだ。(原功)

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