[見どころ!]中谷潤人 vs.ダビド・クエジャル

2月24日(月=祝)有明アリーナ
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
王者・中谷潤人(M.T)
vs.
挑戦者・ダビド・クエジャル(メキシコ)

中谷=1998年1月2日、三重県出身の27歳。左ボクサーファイター型。戦績:29戦全勝(22KO)

クエジャル=2001年10月26日、メキシコ出身の23歳。右ボクサーファイター型。戦績:28戦全勝(18KO)

長身強打者同士の一戦
序盤から瞬き厳禁

 3階級制覇王者の中谷が、23歳の若武者を迎えてWBC世界バンタム級王座のV3戦に臨む。構えが左右の違いはあるものの長身の強打者同士の一戦だけに初回から目の離せない試合になりそうだ。

 中谷はフライ級、スーパーフライ級、バンタム級の3階級で8度の世界戦を経験し、8勝(7KO)の戦績を残している。1年前に現在の王座を獲得した試合を含めバンタム級では3連続KO勝ちと圧倒的なパフォーマンスを見せている。最近は上半身を低く構えることを心がけており、サウスポースタンスから多彩な右ジャブを繰り出して威嚇し、角度やタイミングを工夫した左を打ち込んで試合を終わらせている。

 挑戦者のクエジャルは15歳8ヵ月でプロデビューし、7年半に28個の白星を並べてきた。KO率は64パーセントで中谷の76パーセントには及ばないが、2019年以降に限ってみれば18勝(14KO)と勢いを増している印象だ。174㎝の長身から左ジャブを突いて牽制し、距離が詰まると右アッパーや左フックを繰り出すことが多い。特に中間距離で振り抜く左フックは強くタイミングも良いため十分な注意が必要だ。

 ともにパンチ力があるだけに序盤は互いに警戒しながらの主導権争いになりそうだ。それでも中谷の左ストレート、クエジャルの左フックからは目を離さずに観戦したい。初の国外試合が世界戦になる若い挑戦者が、長身サウスポーとの戦いに戸惑いを見せるようだと中谷が一気に攻め落としてしまう可能性もある。(原功)

東日本ボクシング協会

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