[見どころ!]増田陸 vs.松本海聖

3月1日(土)後楽園ホール
日本バンタム級タイトルマッチ
王者・増田陸(帝拳)
vs.
挑戦者・松本海聖(VADY)

増田=1997年9月23日、広島県出身の27歳。左ボクサーファイター型。戦績:7戦6勝(6KO)1敗

松本=2001年8月22日、兵庫県出身の23歳。右ボクサーファイター型。戦績:9戦全勝(5KO)

世界を見据える増田に
9戦全勝の松本が挑戦

 WBA8位、WBC14位、IBF9位、WBO10位と主要4団体すべてで世界挑戦圏内にいる増田が、2022年度の全日本新人王で9戦全勝(5KO)の戦績を残している23歳の松本の挑戦を受ける。ともにパンチ力とスキルを備えており、序盤から緊迫した展開になりそうだ。

 増田はアマチュアで66戦(52勝22KO14敗)を経験後、2022年7月に1回KO勝ちでプロデビュー。4戦目の日本王座挑戦でのちの世界王者、堤聖也(角海老宝石)に惜敗したが、これが唯一の黒星だ。再起戦で世界ランカーのジョナス・スルタン(フィリピン)をボディブロー一発で初回KO。次戦で富施郁哉(ワタナベ)を4回KOで下して日本王座を獲得した。初防衛戦でも7回TKO勝ちを収めており、堤戦後は3連続KO勝ちと勢いを増している。伸びと破壊力のある左ストレートを切り札とするサウスポーのパンチャーだが、最近は右ジャブ、右フックも巧みになってきた。

 挑戦者の松本もアマチュア経験者(28戦19勝9敗)で、2022年5月に1回TKO勝ちでプロデビューを果たした。その年の全日本新人王を獲得したあと6回戦で3連勝し、直近の2戦は8回判定勝ちを収めている。今回がタイトル初挑戦、そして初10回戦となる。ガードを比較的高めに上げた構えからスピードのあるワンツーを放ったり、左フックを顔面とボディに打ち分けたりと攻撃は多彩だ。

 増田はもちろんのこと松本も切れのあるパンチを持っているだけに序盤からスリリングな攻防が展開されそうだ。すでに堤戦で一定以上の打たれ強さとスタミナを証明済みの増田に対し、松本はまだ試されていない部分が残っている。プロでは7戦ぶり2度目のサウスポーとの対戦という点でも不安が残る。王者有利が動かしがたいなか松本は先に仕掛けてポイントをリードして中盤を迎えたい。(原功)

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