[見どころ!]寺地拳四朗 vs.ユーリ阿久井政悟
3月13日(木)両国国技館
WBC、WBA世界フライ級王座統一戦
WBC王者・寺地拳四朗(BMB)
vs.
WBA王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
寺地=1992年1月6日、京都府出身の33歳。右ボクサーファイター型。戦績:25戦24勝(15KO)1敗
阿久井=1995年9月3日、岡山県出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:24戦21勝(11KO)2敗1分
日本人同士の頂上決戦は技術戦か
それとも打撃戦か
WBC王者の寺地とWBA王者の阿久井が互いのベルトをかけてリングに上がる。ともにテクニックがありパンチ力もあるだけに展開予想は難しいところがある。
寺地はもともと前さばきが巧みなボクサー型に近いタイプだったが、2021年以降の6試合は相手がパンチャーやファイターが多かったこともあり打撃戦を選択することが多かった。そのループから抜け出したのが昨年10月のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)戦だ。正確な左ジャブと前後左右の動きで相手をコントロールし、踏み込んで右ストレート、あるいはカウンターで右を合わせるなど高い攻防技術を披露して2階級制覇を成し遂げた。
阿久井は右ストレートという切り札を持つパンチャー型で、1ラウンドKOを9度もマークしている。しかし、2020年10月に日本王座を獲得してからは長丁場の試合が続き、直近の7戦は1KOに留まっている。ただし、右の大砲は炸裂せずとも着実にポイントを稼いで勝利に結びつけていることを見逃してはなるまい。試合運びやスタミナの配分に大きな進歩が見える。世界戦3連勝で得た自信も大きいはずだ。
ともに左ジャブで試合を組み立てるタイプだけに、まずはリードパンチの差し合いに注目したい。動きの多彩さでは寺地が上回ると思われるだけに、できれば阿久井は前に出ながら寺地に圧力をかける展開に持ち込みたい。初回から緊張感に溢れた試合になりそうだ。(原功)
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