[見どころ!]寺地拳四朗 vs. リカルド・サンドバル
7月30日(水)横浜BUNTAI
WBA、WBC世界フライ級タイトルマッチ
王者・寺地拳四朗(BMB)
vs.
挑戦者・リカルド・サンドバル(アメリカ)
寺地=1992年1月6日、京都府出身の33歳。右ボクサーファイター型。戦績:26戦25勝(16KO)1敗
サンドバル=1999年2月5日、アメリカ出身の26歳。右ボクサーファイター型。戦績:28戦26勝(18KO)2敗
寺地のスピードとスキルにアドバンテージ
今年3月、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に劇的な12回逆転TKO勝ちを収めて2団体統一を果たした寺地が、「エル・ニーニョ(神の子)」というニックネームを持つサンドバルを迎え撃つ。主導権争いを経て打撃戦になる可能性が高い。
この数年、寺地は打って打たれてというリスクの高い打撃戦を制して王座に君臨している印象が強いが、もともとは正確でタイミングのいい左ジャブと足さばきで相手をコントロールする技巧派だ。
打撃戦もこなすことで攻防の幅が広がったという見方もできるが、本来の持ち味は昨年10月のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)戦のようなヒット・アンド・アウェーを軸にしたボクシングである。今回はその原点回帰を意識しており「ディフェンス面を見てほしい」とアピールしている。
サンドバルは2016年6月にプロデビューし、3年後にゴールデンボーイ・プロモーションと契約。以後、世界挑戦経験者やのちの世界王者、元世界王者といった強豪と拳を交える機会が増えた。両ガードを高めに置いた構えで間合いを詰め、中間距離で左右フック、アッパーを顔面とボディに打ち分ける攻撃型だ。やや攻撃偏重の傾向があり、それが防御の甘さに出ている。3年前のWBA世界フライ級挑戦者決定戦ではダビド・ヒメネス(コスタリカ)の右カウンターを浴び、勝負どころの11回にダウン。その失点が響いて僅差の判定負けを喫している。
敵地での挑戦となるサンドバルが積極的に仕掛け、寺地が足と左ジャブで捌きながらカウンターを狙う展開で始まりそうだ。ここでサンドバルが寺地のスピードとスキルについて来られないようだと王者が一気に仕留めに行くことも考えられる。ただ、そう簡単に勝負が決するとは思えない。ラウンドを重ねるごとに徐々に距離が縮まり、中盤あたりからは打撃戦に突入する可能性が高いとみる。(原功)
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