[見どころ!]アントニオ・バルガス vs. 比嘉大吾
7月30日(水) 横浜BUNTAI
WBA世界バンタム級タイトルマッチ
王者・アントニオ・バルガス(アメリカ)
vs.
挑戦者・比嘉大吾(志成)
バルガス=1996年8月15日、アメリカ出身の28歳。右ボクサーファイター型。戦績:21戦19勝(11KO)1敗1無効試合
比嘉=1995年8月9日、沖縄県出身の29歳。右ファイター型。戦績:26戦21勝(19KO)3敗2分
打撃戦の予感
比嘉の左ジャブが有効か
眼疾の堤聖也(角海老宝石)が休養王者にスライドしたため、暫定王者だったバルガスが正王者に昇格。その王座に同級2位の比嘉が挑む。比嘉は昨年9月に武居由樹(大橋)の持つWBO王座に挑んで僅差の判定負け。今年2月には堤に挑んで引き分けており、3試合続けて世界挑戦ということになる。
バルガスは2016年リオデジャネイロ五輪に出場するなどアマチュアで130戦123勝7敗の戦績を残して2017年2月にプロデビュー。11戦目に相手の右ストレートをカウンターで浴びて1回KO負けを喫したが、以後は無効試合を挟んで9連勝(7KO)を収めている。
打たれ強くないことを自覚しているからか両ガードを高く上げた構えでプレッシャーをかけ、左右フックを強振して攻め落としてしまうことが多い。いきなり振り抜く左フックと相手の打ち終わりを狙う左フックにも注意が必要だろう。ただ、打ち気にはやるあまり防御が甘くなる傾向があり、直近の2戦ではダウンを喫している。
元WBC世界フライ級王者の比嘉はデビューから15連続KO勝ちを記録した強打者で、5年前にバンタム級に上げてからは10戦を経験している。小柄なファイターだが、先の堤戦で見せたように巧みに位置取りを変えながら左ジャブを突くなど細かな技術も身につけている。武居戦ではダウンを奪いながら最終回には猛反撃に遭い、堤戦も先にダウンを奪った直後に自身が倒されるという激闘だった。後半の戦い方に課題を残しているといえそうだ。
ともにスキルも備えてはいるものの打撃戦を好むタイプであることは間違いない。序盤から目の離せない試合になりそうだが、比嘉の左ジャブがカギを握る可能性もある。前に出てくるバルガスの出端にタイミングのいい左が当たるようだと流れを引き寄せることができそうだ。そのうえで出入りしながら左右フックを狙いたい。(原功)
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