[見どころ!]アンソニー・オラスクアガ vs. 桑原拓
12月17日(水)両国国技館
WBO世界フライ級タイトルマッチ
王者 アンソニー・オラスクアガ(アメリカ/帝拳)
vs.
挑戦者・桑原拓(大橋)
オラスクアガ=1999年1月1日、アメリカ出身の26歳。右ファイター型。戦績:11戦10勝(7KO)1敗
桑原=1995年4月4日、大阪府出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:16戦14勝(9KO)2敗
攻撃型の王者
桑原はスピードとカウンターで対応か
すでに日本で4度の世界戦を含む5試合を経験しているWBO世界フライ級王者のオラスクアガが、元OPBF東洋太平洋王者の桑原を相手に4度目の防衛戦に臨む。
オラスクアガが日本のリングに初めて登場したのは2023年4月のこと。急病のジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)の代役として寺地拳四朗(BMB)に挑んだが、壮絶な打撃戦のすえ9回TKOで敗れた。再起戦を挟み昨年7月、加納陸(大成)との王座決定戦に臨み3回KO勝ちで戴冠を果たした。初防衛戦ではゴンサレスに1回TKO勝ち、V2戦では京口紘人(ワタナベ)を12回判定で退けている。今年9月には指名挑戦者のファン・カルロス・カマチョ(プエルトリコ)を2回TKOで一蹴している。
攻撃力が自慢のファイターだが、京口戦ではスキルとスタミナがあるところも披露している。
桑原はアマチュアを経て2018年5月にプロデビューし、8連勝後の2021年7月にユーリ阿久井政悟(倉敷守安)の持つ日本フライ級王座に挑んだが10回TKO負け。OPBF東洋太平洋王座獲得後の昨年5月、WBA世界フライ級王者になっていたユーリとの再戦に臨んだが返り討ちに遭った(12回判定負け)。今年3月の再起戦で5回KO勝ちを収めたあとアキレス腱を断裂したが、12月には復帰戦が内定していた。そんな折り、オラスクアガに挑戦を予定していた飯村樹輝弥(角海老宝石)が負傷したため代役としてチャンスが転がり込んできた。
オラスクアガがプレッシャーをかけ、スピードのある桑原がカウンターを狙いながら迎え撃つ展開が予想される。王者の圧力に押されロープ、コーナーを背負う場面が多くなるようだと桑原は苦しくなりそうだ。そういった意味でも前半で主導権を握っておきたい挑戦者にとって初回は極めて重要な3分間になりそうだ。桑原が王者の歯車を狂わせた状態で中盤を迎えた場合は番狂わせの可能性も膨らみそうだ。(原功)
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