【見どころ】打撃戦必至!パンチ力で勝るクドゥラ有利か

2月27日(木)後楽園ホール
東洋太平洋ウェルター級王座決定戦
クドゥラ金子(本多)vs 長濱陸(角海老宝石)

 アフガニスタン出身で11戦全勝(8KO)の快進撃を続けるクドゥラ金子(22=本多)と、このところ3連勝と調子を上げている長濱陸(28=角海老宝石)が空位の東洋太平洋ウェルター級王座を争う。序盤から激しいパンチの応酬が見られそうだ。
 クドゥラは13歳のときに来日し、17歳でプロデビューした。勝ち上がっていた新人王戦は負傷のため途中で離脱したが、ここまで順調に11個の白星を並べてきた。日本ユース王座を獲得した昨年5月の試合を含め4連続KOと勢いもある。体力を生かして圧力をかけ、左ジャブから右クロス、左フックと畳みかける攻撃型で、パンチには重量感がある。
 長濱は15年6月にプロデビューし、その年の全日本ミドル級新人王を獲得。その後はスーパーウェルター級にクラスを下げ、17年8月には井上岳志(ワールドスポーツ)の持つ日本王座に挑んだが8回TKOではね返された。再起戦を挟み、さらに1階級下のウェルター級に転じたが、のちに日本王者になる永野祐樹(帝拳)に5回TKOで敗れた。しかし、その後は3連勝と調子は上向きだ。ジム移籍後は駆け引きを交えたボクシングを身につけつつある。
 体力をベースにしたボクシングを身上とする両者だが、パンチ力ではクドゥラが勝っている。特にクロス気味に打ち込んでくる右に長濱は最大の注意を払わなければならないだろう。左フックも警戒しなければなるまい。長濱が勝機を広げるためには、それらをブロック、あるいは空振りさせたうえで執拗な攻撃に出る必要があるだろう。クドゥラ有利といえるカードだが、ふたりとも8ラウンドまでしか戦った経験がないため、終盤勝負になった場合はもつれる可能性もある。(原功)
クドゥラ=1998年2月15日、アフガニスタン出身の22歳。本多ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:11戦全勝(8KO)。
長濱=1991年10月7日、沖縄県出身の28歳。角海老宝石ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:14戦11勝(4KO)2敗1分。

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