【見どころ】永野の左 小原の右に注目 序盤から主導権争いか

2月1日(土)後楽園ホール
日本ウェルター級タイトルマッチ
王者 永野祐樹(帝拳) vs 小原佳太(三迫)挑戦者

 昨年4月に王座を獲得し、9月には初防衛を果たした攻撃型サウスポーの永野が、世界挑戦の経験も持つ実力者、現IBF4位の小原の挑戦を受ける。初回から目の離せない試合になりそうだ。

 永野は新人時代に2敗を喫したが、14年からは15連勝(11KO)と好調を維持している。実力もアップし、18年10月に挑戦者決定戦を制し、10ヵ月前には戴冠。その5ヵ月後の初防衛戦では2回TKOで圧勝している。サウスポーの攻撃型で、距離を潰してからは左を連発して相手にダメージを与えるスタイルを確立しつつある。防御面で甘さは残るが、それを攻撃力でカバーしている。

 挑戦者の小原はアマチュアを経て10年前にプロ転向。スーパーライト級で日本、東洋太平洋王座を獲得後、16年9月にはロシアで世界王座に挑戦(2回TKO負け)した経験を持っている。ウェルター級に転向してからはWBOアジアパシフィック王座を2度獲得している。IBFの挑戦者決定戦では敗れたが、再起後は2連続TKO勝ちと調子を取り戻している。180センチの長身から繰り出す右ストレートが切り札だが、牽制する左ジャブも早く巧みだ。不安があるとすれば耐久力ということになるだろう。

 距離を潰して先手を取りたいサウスポーの永野が仕掛け、中長距離で持ち味を発揮する小原が迎え撃つ展開が予想されるが、逆に小原が圧力をかけて王者の前進を抑え込もうとする可能性もある。まずは初回の攻防に注目したい。永野の左、小原の右が急所に炸裂すれば一発でけりがつく、あるいは一撃で展開が変わる可能性があるだけに目の離せない試合になりそうだ。(原功)

永野=1989年6月27日、熊本県出身の30歳。帝拳ジム所属。左ファイター型。戦績:19戦17勝(13KO)2敗。

小原=1986年11月12日、岩手県出身の33歳。三迫ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:27戦22勝(20KO)4敗1分。

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