【見どころ】KO率80%の24歳を迎えて初防衛戦に臨む村田

12月23日(月)横浜アリーナ
WBA世界ミドル級タイトルマッチ
王者 村田諒太(帝拳) 対 スティーブン・バトラー(カナダ)挑戦者

 今年7月、ロブ・ブラント(米国)を豪快な2回TKOで下してWBA世界ミドル級王座を奪回した村田が、KO率80パーセントの若武者、バトラーを相手に再戴冠後の初防衛戦に臨む。KO決着が期待されるカードだ。

 村田は昨年10月、米国ネバダ州ラスベガスでブラントを相手にV2戦に臨んだが、挑戦者のスピードと手数に強打を封じられ判定負け、ベルトを失った。しかし、背水の陣で臨んだ再戦では早めにエンジンを全開、2回に強打をまとめて打ち込んでレフェリー・ストップに持ち込んだ。世界的に層の厚い階級で返り咲きを果たしたわけだが、「満足はしていない。もっと大きな夢への一歩にしたい」と先を睨んでいる。今回の試合に関しては「前回の試合(ブラントとの再戦)で自分のスタイルは確立できたと思う。あんな戦い方になると思う」と話している。

 挑戦者のバトラーは村田よりも9歳若い24歳で、今回の試合が決まる前はWBOで1位にランクされていた。一時は指名挑戦者としてWBO王座に挑む計画も出ていたが、標的を村田に変えて黒いベルト(WBA)を狙うことになった。最新のWBAランキングでは8位に入っている。バトラーは村田と同じ183センチの長身で、中長距離から速い右ストレートを打ち込んでくるパンチャー型といえる。村田は「好戦的なイメージだったが、足をつかってくる可能性もあるので先入観は持たないようにする」と話している。

 村田はブラントとの再戦のように早めにエンジンをかけ、相手にプレッシャーをかける展開に持ち込みたい。ガードを固めて前に出ることでバトラーが得意とする距離を潰してしまえば主導権は握れるはずだ。そうなればパワフルな右や左ボディブローを叩き込んでKOに持ち込むことができるだろう。ただ、バトラーの右ストレートには常に注意が必要だ。(原功)

村田=1986年1月12日、奈良県出身の33歳。帝拳ジム所属。右ファイター型。戦績:17戦15勝(12KO)2敗。

バトラー=1995年9月2日、カナダ出身の24歳。右ボクサーファイター型。戦績:30戦28勝(24KO)1敗1分。

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