【見どころ】33度目のKO狙う渡部、挑戦者のカウンターは要注意

12月16日(月)後楽園ホール
東洋太平洋スーパーウェルター級タイトルマッチ
王者 渡部あきのり(角海老宝石)vs シティデット・バンティ(タイ)挑戦者

 渡部は8月に韓国のソウルでイ・ジュンキョン(韓国)に10回TKO勝ちを収めて王座を獲得。これが凱旋の初防衛戦となる。WBCで36位にランクされる力を見せつけることができるか。

 渡部は46戦38勝(32KO)7敗1分の戦績が示すとおりの強打者で、かつて15連続KO勝ちの日本タイ記録をマークしたこともある。通算32KOは竜反町(野口)と並ぶ日本史上7位の記録で、今回の試合でKO勝ちを収めれば5位タイに躍り出る。渡部は圧力をかけながら距離を潰して左右のフックを上下に叩きつけるファイターで、パンチは左右とも強い。反面、7敗のうち6度はKO負けと耐久面に課題を抱えている。

 挑戦者のバンティは8月の高橋拓磨(ワールドスポーツ)戦に続く後楽園ホール登場となる。高橋戦では6回KO負けを喫したが、左のカウンターなど光るものも見せた。KO率は35パーセントと渡部には遠く及ばないが、その数字以上にパワーはありそうだ。

 ファイター型の渡部が仕掛け、バンティが迎え撃つ展開が予想される。攻撃力で勝る渡部が強引に攻め落としてしまう可能性が高そうだが、挑戦者のカウンターには注意が必要だろう。(原功)

渡部=1985年7月12日、埼玉県出身の34歳。角海老宝石ジム所属。左ファイター型。戦績:46戦38勝(32KO)7敗1分。

バンティ=1990年12月21日、タイ出身の28歳。左ボクサーファイター型。戦績:17戦12勝(6KO)5敗。

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