【見どころ】右ストレートに定評の佐川、変則サウスポーの日野
12月12日(木)後楽園ホール
日本フェザー級タイトルマッチ
王者 佐川遼(三迫)vs 日野僚(川崎新田)挑戦者
阿部麗也(KG大和)との決定戦を制して日本フェザー級王座を獲得した佐川が、1位に上がってきた日野を相手に初防衛戦に臨む。
破壊力のある右ストレートを持つ佐川、変則サウスポーの日野。序盤から主導権争いが見られそうだ。
アマチュアで84戦(62勝22敗)を経験している佐川はプロ転向2戦目で2回TKO負けを喫したが、その後は阿部戦を含めて7連勝(3KO)と調子を上げている。この間、世界挑戦経験者の松本亮(大橋)にも3回TKO勝ちを収めている。特徴として右がクローズアップされることが多いが、その前に必要な距離づくりやテクニックにも優れたものがある。
挑戦者の日野は13年10月のプロデビューから6年、16戦13勝(8KO)1敗2分の戦績を残している。この1敗は阿部に喫したもの(6回判定負け)だ。2年前、アマチュア出身で当時、日本フェザー級11位にランクされていた中澤将(大阪帝拳⇒大橋)に勝って15傑入りし、9月にJBCが発表した日本ランキングで1位に躍り出た。定型のないサウスポーで、自分から攻めて左ストレートや右フックを上下に打ち分けることもあれば、相手の攻撃を待って迎撃することもできる。相手にとっては戦いにくいタイプといえる。
最初に注目したいのは日野の出方だ。相手のやりにくいように動き、かつボディブローを効果的に当てることができれば勝機は広がりそうだが、初の大舞台ということを過剰に意識してよそ行きのボクシングになるようだと佐川攻略は難しくなるだろう。前戦で日野と同じサウスポーの阿部に競り勝っている佐川に分のあるカードだが、戦い方しだいで挑戦者にも十分にチャンスはありそうだ。(原功)
佐川=1994年3月13日、青森県出身の25歳。三迫ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:9戦8勝(4KO)1敗。
日野=1990年9月13日、神奈川県出身の29歳。川崎新田ジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:16戦13勝(8KO)1敗2分。
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