【見どころ】世界を視野に入れる末吉、坂は短期決戦狙いか

12月7日(土)後楽園ホール
日本スーパーフェザー級タイトルマッチ
王者 末吉大(帝拳)vs 坂晃典(仲里)挑戦者

 17年10月に日本スーパーフェザー級王座を獲得してから2年、末吉が元日本フェザー級王者の坂を迎えて5度目の防衛戦に臨む。

当初、この試合は9月に予定されていたが、7月下旬に末吉が足を痛めたため3ヵ月延期された経緯がある。左ジャブと右ストレートに定評のある末吉、67パーセントのKO率を誇る攻撃型の坂。序盤から緊迫した試合が見られそうだ。

 末吉は11年6月にプロデビューし、3連続KO勝ちのあと4戦目に伊藤雅雪(伴流⇒横浜光)に4回判定負けを喫したが、これが21戦のうち唯一の敗北だ。2年前に決定戦を制して現在の王座を獲得し、8回TKO、10回判定、12回引き分け(東洋太平洋戦兼ねる)、10回判定で4度の防衛に成功している。現在はWBO3位、WBC21位にランクされている。そろそろ日本を卒業するためにもファンや関係者に強いインパクトを与える勝利が欲しいところだ。

 挑戦者の坂は17年4月に日本フェザー級王座を獲得したが、初防衛戦で大橋健典(角海老宝石)に5回KO負け。在位は8ヵ月に満たなかった。それを機に転級し、今年4月にはWBOアジアパシフィック スーパーフェザー級王座決定戦でジョー・ノイナイ(フィリピン)と対戦したが、3度のダウンを喫したすえ2回TKOで敗れた。3回TKO勝ちの再起戦を挟んで今回の挑戦となる。19勝のうち16のKOがある一方、5敗のうち3度はKOによるもので、勝っても負けてもKOという分かりやすい選手だ。

 両者の戦闘スタイルからみて、坂が仕掛けて末吉が迎え撃つ展開が予想される。スローペースで入ることが多い末吉だが、早めにエンジンをかける準備をしておいた方がよさそうだ。一方の坂は攻め急ぐあまり防御が甘くならないよう注意する必要があるだろう。末吉有利は動かないが、序盤は緊迫した展開になりそうだ。(原功)

末吉=1990年10月8日、東京都出身の29歳。帝拳ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:21戦19勝(11KO)1敗1分。

坂 =1992年2月11日、大阪府出身の27歳。仲里ジム所属。右ファイター型。戦績:24戦19勝(16KO)5敗。

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