【見どころ】年齢差10歳の全勝対決!初回からペース争いか

11月7日(木)さいたまスーパーアリーナ
WBC世界バンタム級王座統一戦
王者 ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)vs 井上拓真(大橋)暫定王者

 WBCバンタム級王者のノルディーヌ・ウバーリ(33=仏)と暫定王者の井上拓真(23=大橋)が団体内の王座統一をかけて対戦する。16戦全勝(12KO)のウバーリ、13戦全勝(3KO)の井上。ベルトを一本化するのは――。

 ウバーリはアマチュア時代に2度の五輪出場を果たしており、07年の世界選手権ではライトフライ級で3位に食い込んでいる。プロ転向は27歳と遅かったが、5年後の今年1月に頂点に立った。7月の初防衛戦では6回にサウスポーからの左アッパーでダウンを奪い、そのラウンド終了時点で挑戦者を棄権に追い込んだ。左構えから積極的に攻め込むタイプで、左ストレート、右フック、アッパーとパンチの回転が速い。

 井上はアマチュアで11年の世界ジュニア選手権に出場するなど57戦52勝(14KO)5敗の戦績を残したあと、高校3年次の13年12月にプロ転向を果たした。デビュー戦でのちの世界王者、福原辰弥(本田フィットネス)と対戦したようにハードなマッチメークのなかで成長し、昨年9月にマーク・ジョン・ヤップ(比/六島)に勝ってWBCの指名挑戦権をゲット。12月にはサウスポーのペッチ・CPフレッシュマート(タサーナ・サラパット=タイ)との決定戦で12回判定勝ちを収め暫定王座を獲得した。右のボクサーファイター型で、上下のコンビネーションを中心に幅広い攻撃を得意としている。スタミナも十分で、加えてハートの強さにも定評がある。

 ともにワンパンチでフィニッシュするパンチャー型ではなく、手数を多く出して主導権を握るタイプといえる。それだけに開始早々からペース争いが展開される可能性が高い。戴冠試合で対サウスポーに課題を残した井上が、この11ヵ月間でどう成長したか。それが試されることになりそうだ。ウバーリを調子づかせないためにも井上はポイントでリードして中盤を迎えたい。(原功)

ウバーリ=1986年8月4日、フランス出身の33歳。左ボクサーファイター型。戦績:16戦全勝(12KO)。

井上拓真=1995年12月26日、神奈川県出身の23歳。大橋ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:13戦全勝(3KO)。

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