【見どころ】東西の世界ランカー対決は瞬き厳禁!

8月8日(木)後楽園ホール
東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ
王者 勅使河原弘晶(輪島S)vs 大森将平(ウォズ)挑戦者

 IBF8位にランクされる東洋太平洋王者の勅使河原が、世界挑戦の経験を持つWBC15位の大森を迎え撃つ。世界挑戦を視野に入れている両者にとって絶対に落とせない重要な一戦だ。序盤から目の離せない展開が予想される。

 勅使河原は8年のプロキャリアで23戦19勝(12KO)2敗2分の戦績を残している。敗北は新人時代の5回判定負けと、16年10月の赤穂亮(横浜光)に小差の10回判定負けを喫した2度だけで、赤穂戦以降は7連勝(6KO)の快進撃を続けている。この間、バンタム級のWBOアジアパシフィック王座と東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得している。連打で攻め込むことをイメージしてかガードを低くした構えで圧力をかけ、距離とタイミングをつかむと一気に潰しにかかる。防御面の甘さは以前から指摘されているが、攻撃重視のスタイルを貫いている。

 挑戦者の大森はアマチュアを経て11年4月にプロデビューし、12年12月には全日本新人王を獲得。14年5月に世界挑戦経験者のクリスチャン・エスキベル(メキシコ)を4回KOで葬り、15年4月には益田健太郎(新日本木村)に3回TKO勝ちして日本バンタム級王座を獲得した。しかし、マーロン・タパレス(フィリピン)とのWBO挑戦者決定戦で2回TKO負けを喫し初の挫折。再起して3連続KO勝ちを収めたあと、WBO王者のタパレスとの再戦にこぎ着けたが、相手が体重オーバーのため計量で失格。それでも大森が勝てば戴冠という状況だったが、11回TKOで敗れた。この試合でアゴを骨折したこともあり長期休養に努めたあと、昨年7月に復帰して2連続TKO勝ちを収めている。こちらはサウスポーのボクサーファイター型で、安定したフォームから繰り出す左ストレートと返しの右フックに威力がある。

 攻撃型の勅使河原がプレッシャーをかけ、大森が迎撃のタイミングを計るという展開になりそうだ。隙をみせると一気に攻め込まれる可能性は両者に均等にあるだけに、観戦する側も瞬き厳禁といえよう。(原功)

勅使河原=1990年6月3日、群馬県出身の29歳。輪島功一スポーツジム所属。右ファイター型。戦績:23戦19勝(12KO)2敗2分。

大森=1993年2月2日、京都府出身の26歳。ウォズジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:22戦20勝(15KO)2敗。

東日本ボクシング協会

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