【見どころ】引き分けを受けた直接再戦!序盤から主導権争いか

8月3日(土)後楽園ホール
日本ミドル級タイトルマッチ
王者 竹迫司登(ワールドS)vs 加藤収二(中野サイトウ)挑戦者

 両者は今年3月、今回と同じ立場で対戦し10回引き分けで竹迫が日本ミドル級王座の2度目の防衛を果たした。5ヵ月のスパンで再び拳を交えることになったが、初戦をベースにしてどちらがどれだけ上積みできるかがカギになりそうだ。

 アマチュアを経てプロに転向した竹迫は昨年3月、西田光(川崎新田)を初回で倒して戴冠を果たし、11月には元王者の佐々木左之介(ワタナベ)を2回TKOで退け初防衛に成功、18年度の新鋭賞を受賞した。今年1月下旬にはジムメートの井上岳志が世界挑戦する際、アメリカのテキサス州ヒューストンに同行した。加藤との試合は帰国から約1ヵ月後のことだった。調整や士気に多少の問題があったとしても不思議ではないところだ。加えてサウスポー対策が十分ではなかったことも否めない。

 一方、竹迫との試合が初10回戦だった加藤は、王座こそ奪えなかったものの大善戦だったといえる。先手を取って手数で王者を抑えポイントをリード。終盤で疲れが出たため竹迫の猛追を許すことになり三者三様の引き分けとなったが、十分に存在感を示した試合だった。こちらの反省点は終盤のスタミナ、戦い方に集約できよう。5ヵ月前の試合で経験値を上げ、自信を増して再戦に臨むものと思われる。

 初戦では出遅れた竹迫だが、今回は早い段階からペースを奪いに行くものと予想される。圧力をかけながら距離を潰すことができれば持ち味のパワーが生きてくるはずだ。サウスポーの加藤は相手の正面に立たず、前後左右に動きながら右ジャブから左に繋げたいところ。そのためにも前回同様、手数が必要になってくるだろう。序盤から激しい主導権争いが展開されそうだ。(原功)

竹迫=1991年7月15日、大阪府出身の28歳。ワールドスポーツジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:11戦10勝(10KO)1分。

加藤=1990年9月23日、東京都出身の28歳。中野サイトウジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:13戦10勝(6KO)1敗2分。

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