【見どころ】攻撃型の王者 vs サウスポーの挑戦者!序盤から主導権争いか
7月27日(土)後楽園ホール
日本バンタム級タイトルマッチ
王者 齊藤裕太(花形)vs 鈴木悠介(三迫)挑戦者
タフで攻撃型の齊藤が、1位にランクされるサウスポーの鈴木の挑戦を受ける。序盤から激しいペース争いが見られそうだ。
齊藤は12年度の全日本新人王MVPだが、その後は武運から見離された時期があった。17年から18年にかけて3試合、勝利から遠ざかったときは引退も頭をよぎったという。そんな折り、バンタム級のトップ選手たちが相次いでトラブルに見舞われ、昨年9月に齊藤に王座決定戦のチャンスが回ってきた。ここで菊地永太(真正)に2回TKO勝ちを収め、悲願の戴冠を果たした。齊藤自身が体調を崩したため初防衛戦が先延ばしになったが、その間に暫定王者になった木村隼人(ワタナベ)と今年4月に拳を交え5回TKO勝ち。あらためて国内ナンバー1であることを証明した。
齊藤が降って湧いたチャンスを生かして一気に国内の頂点に駆け上がったのとは対照的に、その間、鈴木は相手のトラブルや自身の負傷などで待機状態が続いた。今回、やっと出番がまわってきたという印象だ。アマチュアで78戦54勝(25KO)24敗の戦績を残してプロに転向してから7年。13戦して3敗してはいるが、これらはすべて惜敗といえるものだ。サウスポーのボクサーファイター型で、10勝のうち7KOとパンチ力もある。
ファイター型の齊藤が仕掛けることは確実視されるが、鈴木がどう対応するかが最初のみどころといえる。正面から迎え撃つケースも考えられるが、それは王者の土俵に入ることになる。左右に圧力を逃がしながら揺さぶりをかけて迎撃する可能性が高そうだ。7試合ぶりのサウスポーとの対戦となる齊藤がどんな対策を立てて臨むかという点もカギのひとつといえよう。(原功)
齊藤=1987年9月2日、神奈川県出身の31歳。花形ジム所属。右ファイター型。戦績:24戦12勝(9KO)9敗3分。
鈴木=1988年12月13日、茨城県出身の30歳。三迫ジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:13戦10勝(7KO)3敗。
0コメント