【見どころ】井上は進化と真価を見せられるか

7月1日(月)後楽園ホール
<日本スーパーライト級タイトルマッチ>
王者 井上浩樹(大橋)vs 池田竜司(竹原&畑山)挑戦者

 今年4月、バレンタイン細川(角海老宝石)に10回判定勝ちを収めて日本スーパーライト級王座を獲得した井上の初防衛戦。ここ2戦連続でKOを逃している井上が、下位ランカーの池田を相手に進化と真価を見せることができるか。

 井上尚弥&拓真のいとことしても知られる井上はアマチュアを経て15年12月にプロデビュー。強打とテクニックで順調に13個の白星を重ねてきた。3ヵ月前の戴冠試合は前半こそ五分に近い内容だったが、中盤以降はスピードと距離、スキルを生かしたボクシングで着々と加点。97対93、98対92、98対92と明確な差をつけて勝利を収めた。ただ、ここ2試合は慎重になり過ぎる傾向があり、やや迫力を欠く傾向がみられる。国内では追われる身だが、その先を睨んだときはアピールが必要な立場でもある。迫力ある攻撃に期待したいところだ。

 挑戦者の池田は7年のキャリアで22戦(14勝9KO5敗3分)を経験しているが、国内王座挑戦は初めてとなる。17年10月にオーストラリアでWBAオセアニア王座やWBOオリエンタル王座、WBC暫定アジア王座などがかかった試合に出場したことはあるが、地元のサウスポーに8回負傷判定負けを喫している。この試合を含め直近の8戦は3勝(2KO)3敗2分だ。右のボクサーファイター型で、組み立てが単調なところがあるが、やや変則的な動きから強振する左右とアッパーはパワフルだ。

 体格に加え攻防の幅でも勝るサウスポーの井上が距離を保ちながら右ジャブで探り、挑戦者が飛び込む機会をうかがう展開になりそうだ。池田の強打には十分な注意が必要だが、総合力で上回る井上が有利といえる。池田がサウスポー相手に戸惑いをみせるようだと中盤あたりにヤマが訪れる可能性も。(原功)

井上=1992年5月11日、神奈川県出身の27歳。大橋ジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:13戦全勝(10KO)。

池田=1995年5月31日、広島県出身の24歳。竹原&畑山ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:22戦14勝(9KO)5敗3分。

東日本ボクシング協会

東日本ボクシング協会公式ホームページです。