【見どころ】立場を変えた22ヵ月ぶりの再戦は激闘必至

5月18日(土)墨田総合体育館
日本スーパー・バンタム級タイトルマッチ
王者 田村亮一(JBスポーツ)vs 久我勇作(ワタナベ)挑戦者

 今年1月、決定戦を制して日本スーパー・バンタム級王座を獲得した田村が、初防衛戦で2代前の王者、久我を迎え撃つ。この両者は17年7月、今回とは逆の立場で対戦して久我が10回判定勝ちを収めており、1年10ヵ月ぶりのリマッチということになる。

 田村はアマチュアで50戦(33勝17敗)を経験後、13年5月にプロデビューしたが、初陣は5回判定負けだった。4戦目に引き分け、6戦目に8回判定負けを喫したが、以後は4年間に10戦9勝(5KO)1敗と好調を維持している。この1敗が久我に喫したものだ。22ヵ月前の試合では田村が中盤以降に追い上げたもののジャッジ三者は97対94、97対94、96対94で久我に軍配を挙げている。初戦の反省を生かし、田村は今回はもっと早い段階からペースアップするものと思われる。

 久我は17年2月に石本康隆(帝拳)を2回TKOで破って戴冠を果たした。初防衛戦で田村を下した1年後、V3戦で和氣慎吾(FLARE山上)に10回TKO負けを喫してベルトを失った。その和氣が返上した王座を獲得したのが田村という巡り合わせだ。10ヵ月前、和氣のスピードとタイミングに苦杯を喫した久我だが、それは相手が苦手のサウスポーということも一因といえそうだ。今回は右構え、しかも手の内を知った田村が相手だけに結果を出す必要がある。

 ともに中間距離での戦いを得意としており、また一度手合わせをしていることもあり偵察に長い時間をかけることはないだろう。初回からファンの期待に応える打撃戦が展開されるものと思われる。総合的な戦力に差がないだけに、当日のコンディションと両選手、両陣営のちょっとした戦術が勝負を分けることになりそうだ。(原功)

田村=1987年6月4日、新潟県出身の31歳。JBスポーツ所属。右ボクサーファイター型。戦績:16戦12勝(6KO)3敗1分。

久我=1990年11月5日、東京都出身の28歳。ワタナベジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:21戦17勝(12KO)3敗1分。

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