【見どころ】左ジャブで加点したい栗原にKO決着の可能性大!

5月10日(金)後楽園ホール
東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ
王者 栗原慶太(一力)vs ワルリト・パレナス(森岡)挑戦者

 昨年12月に決定戦を制して東洋太平洋王座を獲得した栗原が、2度の世界挑戦経験を持つ強打者、パレナスを相手に初防衛戦に臨む。スリリングな試合になりそうだ。

 栗原は5ヵ月前、4度のダウンを奪って12回判定勝ち、戴冠を果たした。進行役員の不手際でラウンドとインターバルが長過ぎたことが話題になったが、栗原がパンチ力と勝負強さを示した試合でもあった。栗原はスピードのある左ジャブを突いて距離とタイミングを計りながら右から左へと繋ぐタイプで、13勝のうち11KOという強打の持ち主だ。パンチはシャープだが、反面、アゴの引きが甘いためか耐久面で課題を抱えている。

 挑戦者のパレナスは前に出てプレッシャーをかけ、右クロスや左フックを叩きつけるスラッガーで、4年前には2度の世界挑戦も経験している。ちなみにスーパー・フライ級のWBO暫定王座決定戦は引き分けだったが、井上尚弥(大橋)への挑戦は2回TKO負けだった。井上戦後、2年のブランクを経て戦線復帰して連勝したが、昨年は船井龍一(ワタナベ)に8回KO負け、石田匠(井岡)には8回判定で敗れている。

 パレナスが圧力をかけ、栗原が立ち位置を変えながら左ジャブを突く展開が予想される。パレナスは決して手数は多くないため、そこに乗じて栗原としては被弾を最小限にとどめながらパンチ数で加点したいところだ。質は異なるものの、ともにパンチ力があるだけにKO決着の可能性が高い。(原功)

栗原=1993年1月10日、東京都出身の26歳。一力ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:18戦13勝(11KO)5敗。

パレナス=1983年7月10日、フィリピン出身の35歳。森岡ジム所属。右ファイター型。戦績:36戦26勝(23KO)9敗1分。

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