【見どころ】注目の世界ランカー対決!総合力は互角

5月1日(水)後楽園ホール
日本フェザー級タイトルマッチ
王者 源大輝(ワタナベ)vs 阿部麗也(KG大和)挑戦者

 フェザー級でWBC14位にランクされる日本王者の源大輝(ワタナベ)が、WBC9位、IBF4位に名を連ねる阿部麗也(KG大和)の挑戦を受ける。日本一の座をかけたこの試合は、世界への先陣争いという意味でも興味深いカードだ。

 源は昨年4月に大橋健典(角海老宝石)を7回TKOで破って王座を獲得。8月には大坪タツヤ(T&T)を退けて初防衛に成功したが、3回にダウンを喫するなど苦戦を強いられた。このところ6連勝(4KO)と好調だが、上昇一途だった評価に少しブレーキがかかった印象だ。21戦16勝(13KO)5敗の戦績が示すとおりの強打者で、打ち合いだけでなく必要に応じて距離を保った戦いもこなせる。また機をみて構えを右から左にスイッチする器用さも持ち合わせている。日本王座のV2戦だが、相手の方が世界ランキングでは上ということもありモチベーションは高いはずだ。

 阿部はルーキー時代に2つの判定負けを喫したが、この4年間は11連勝(5KO)を収めている。17年10月には、3度の世界挑戦経験を持つ元東洋太平洋王者の細野悟(大橋)に大差の9回負傷判定勝ちを収め、一気に世界ランク入りを果たした。両腕を下げた独特の構えから左ストレート、右フックを引っ掛けるサウスポーのボクサーファイター型で、動きにもパンチにもスピードがある。特に右構えの相手に対しては踏み込んで放つ左、カウンターで合わせる左があり、対戦者はタイミングの見極めに苦労することが多い。

 源が圧力をかけ、阿部が迎え撃つ展開が予想される。先手をとりたい源は挑戦者の可動範囲を狭めるような巧みなプレッシャーをかけられるかどうか。阿部は伸びのある源の右ストレートを見極めて確実に外すことができるかどうか。そのあたりが勝負のカギになりそうだ。総合力に差はないが、どちらかが序盤ではっきりと主導権を握った場合は一方的な展開になる可能性もある。(原功)

源=1991年1月13日、大分県出身の28歳。ワタナベジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:21戦16勝(13KO)5敗。

阿部=1993年3月25日、福島県出身の26歳。KG大和ジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:21戦19勝(9KO)2敗。

東日本ボクシング協会

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