【見どころ】乱戦狙いの齋藤と巧みに迎撃したい木村で、勝負は後半?

4月18日(木)後楽園ホール
日本バンタム級王座統一戦
王者 齋藤裕太(花形) vs 木村隼人(ワタナベ)暫定王者

 昨年9月に日本バンタム級王座を獲得したあと病気のため一時的に活動休止状態になった31歳の齋藤と、その間に設けられた暫定王座についた29歳の木村。酸いも甘いも噛み分けたベテラン同士による統一戦だ。

 齋藤は12年度の全日本新人王を獲得するなど勢いに乗った時期もあったが、その後は4試合も勝利から遠ざかるなどスランプを経験した。17年8月には赤穂亮(横浜光)の持つ日本バンタム級王座に挑戦し、ダウンを奪うなど善戦したが9回TKO負け。半年後の再起戦でも敗れた。30歳を過ぎていただけに厳しい状況に追い込まれたが、そんなタイミングで日本王座決定戦の話が舞い込み、ここで菊地永太(真正)に2回TKOで快勝した。このあと病気療養のため7ヵ月以上のブランクをつくることになった。

 木村は16歳の誕生日にタイでプロ活動を開始したあと韓国に拠点を移し、スーパー・フライ級の韓国王座やWBOアジアパシフィック暫定王座を獲得。しかし、主戦場を日本に定めてからは日本王座(2度)、東洋太平洋王座に挑んだものの目的を果たせなかった。昨年12月、背水の陣で暫定王座決定戦に出場し、高野誠三(真正)に8回TKO勝ち、ベルトを腰に巻いた。2連続TKO勝ちの勢いを駆って、「暫定」の2文字を取り去るための戦いに臨む。

 好戦的な齋藤が圧力をかけながら距離を潰しにかかり、スピードで勝ると思われる木村も主導権掌握にこだわるはず。したがって序盤から目の離せない試合になりそうだ。乱戦に巻き込めば齋藤のペース、巧みに捌きながら迎撃する展開になれば木村のペースといえるが、中盤までは競った状態が続くかもしれない。勝負は後半までもつれそうだ。(原功)

齋藤=1987年9月2日、神奈川県出身の31歳。花形ジム所属。右ファイター型。戦績:23戦11勝(8KO)9敗3分。

木村=1989年6月23日、神奈川県出身の29歳。ワタナベジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:38戦28勝(19KO)10敗。

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