【見どころ】4連続KO防衛狙う吉野、下関から全国制覇狙う住吉

4月11日(木)後楽園ホール
日本ライト級タイトルマッチ
王者 吉野修一郎(三迫) vs アクセル住吉(関門JAPAN)挑戦者

 17年10月にプロ6戦目で日本ライト級王者になった吉野修一郎が、山口県下関を中心に活動する日本1位のアクセル住吉(本名=住吉邦仁)を迎えて4度目の防衛戦に臨む。

 吉野は作新学院、東京農大とアマチュアの強豪校で124戦104勝20敗の戦績を残し、15年12月にプロに転じた。4戦目で元日本&東洋太平洋王者の加藤善孝(角海老宝石)に8回判定勝ちを収め、半年後に決定戦を制して現在の王座を獲得した。戴冠試合と3度の防衛はすべて規定ラウンド内で終わらせており、目下5連続KO勝ちと勢いもある。フェイントを織り込みながらのワンツー、上下の打ち分けに加えV3戦では左フック一発で倒すなどボクシングの幅を広げつつある。次のステップを睨んでいることもあり、ここは内容のともなった勝利が欲しいところだ。

 挑戦者の住吉は61戦43勝18敗のアマチュア戦績を残し、27歳の誕生日を1ヵ月後に控えた12年5月にプロデビュー。当初は強気のマッチメークが裏目に出て、3年間の戦績は4勝(1KO)4敗1分というものだった。このなかには9戦目で中谷正義(井岡)の持つ東洋太平洋ライト級への挑戦試合(12回判定負け)も含まれている。しかし、その後は世界挑戦経験者の佐々木基樹(帝拳)にも競り勝つなど9戦7勝(2KO)2分と上昇気流に乗っている。実力とともにランキングも上げ、今回は指名挑戦者として吉野と対峙する。左ジャブから右、さらに中近距離ではボディブローを含めた細かいパンチを繰り出すことが多い右のボクサーファイター型で、8ラウンド以上を戦いきった経験も12度ある。

 吉野が懐深く構えて左ジャブで主導権掌握を狙うものと思われるが、これに住吉がどう対応するか。まずは序盤の攻防が注目される。ここで易々と王者がペースを握るようだと挑戦者は苦しい状況に追い込まれそうだ。住吉は前半で流れをつかみ、吉野の焦りを誘う展開に持ち込みたい。(原功)

吉野=1991年9月28日、栃木県出身の27歳。三迫ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:9戦全勝(7KO)。

住吉=1985年6月14日、山口県出身の33歳。関門JAPANジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:18戦11勝(3KO)4敗3分。

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