【見どころ】凱旋防衛戦の小浦がタフな挑戦者を倒せるか

3月31日(日)横浜・大さん橋ホール

東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ
王者 小浦翼(E&Jカシアス)vs リト・ダンテ(フィリピン)挑戦者

 東洋太平洋ミニマム級王者の小浦翼(24=E&Jカシアス)が、同級13位のリト・ダンテ(29=フィリピン)を相手に4度目の防衛戦に臨む。WBA8位、WBC3位、IBF11位、WBO10位にランクされる横浜出身の小浦にとっては、凱旋試合であると同時に世界挑戦に向けた重要な一戦といえる。

 小浦はアマチュアで29戦19勝(5KO)10敗の戦績を残して14年8月にプロデビュー。以後、14戦全勝(9KO)をマークしている。17年7月に獲得した現王座は、今年2月に世界挑戦した谷口将隆(ワタナベ)や現日本ミニマム級王者の田中教仁(三迫)らを相手に3度防衛中だ。小浦は右のボクサーファイター型で、フェイントを交えながら圧力をかけ、テンポのいいワンツーや左ボディブローなどを武器にKOを量産してきた。攻め急ぐあまりガードがルーズになって被弾、ダウンを喫したこともあるが、いまではそれも貴重な経験といえよう。

 挑戦者のダンテは29戦15勝(7KO)10敗4分と、小浦と比べると勝率やKO率で見劣りするが、現WBO世界ミニマム級王者のビック・サルダール(フィリピン)と2度、さらに現WBC同級1位のシンピウェ・コーンコ(南ア)とも相手国で対戦(いずれも判定負け)するなど経験値は高い。また、KO負けがないことも付記しておく必要があるだろう。来日経験も2度あり、1勝1分と負けてはいない。ガードを比較的高めに置いた構えの右ボクサーファイター型で、大きく振る右フックとタイミングのいい左フックには小浦も注意が必要だろう。

 スピードやテクニックで勝る小浦がテンポよく出入りして主導権を握り、そのまま差を広げていく可能性が高いとみる。地元でアピールするためにはKO防衛が望まれるところだが、そのためにも左ボディブローを有効につかいたい。(原功)

小浦=1994年10月10日、神奈川県出身の24歳。E&Jカシアスジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:14戦全勝(9KO)。

ダンテ=1990年3月8日、フィリピン出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:29戦15勝(7KO)10敗4分。

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